2004参院選
 
投票率 <動くかちば 参院選の構図:1>

 「今度の選挙は勝たなきゃならない。勝たないと会長も私もクビの覚悟です」

 7月の参院選を控えた5月30日。千葉市内のホテルであった自民党県連のパーティーで、同県連の金子和夫幹事長は、国会議員や県議ら約1500人を前にしわがれ声を張り上げた。

 この日、正式に留任が決まった森英介県連会長や金子幹事長にとって、「勝つ」という意味は、02年の参院補選で初当選し、今回、千葉選挙区で公認候補として擁立する現職椎名一保氏(52)の1位当選だ。03年の総選挙で、県内13の小選挙区で民主党に5勝8敗と大敗。それでも、千葉選挙区は改選数2のため、「多くの関係者が当選は確実と安心している。態勢が整わない」と嘆く。

 新鮮味のあったマニフェストが登場し、「二大政党制」「政権交代」といった選択のムードが盛り上がった衆院選から7カ月。「小泉ブーム」に乗り、前回01年の参院選で大勝した自民党の関係者からも「風はない」との声が漏れるほど、県内の選挙ムードは今、ないでいる。

 参院選千葉選挙区の投票率は、過去最低だった95年の37.88%から、98年は53.38%、01年は50.87%と回復はしている。だが、今回、県内の政党関係者の間でささやかれる数字は30%台後半から40%ほど。02年10月の参院補選の24.14%を引き合いに出す人さえいる。

 民主党は当選3回の現職広中和歌子氏(70)を擁立する。同党県連は3月下旬、連合千葉と合同選対を発足させた。4月の事務所開きで県連の田中明幹事長は「党がイニシアチブをとって戦っていきたい」と宣言した。

 昨年の総選挙で当選した衆院議員12人を軸にした戦いを想定、総選挙比例区で取った約109万票を基に、広中氏の得票目標を110万票に据える。

 だが、こちらも「党内には安心ムードがある」と関係者は言う。「前回の総選挙をホップ、(今回の)参院選をステップ、次の総選挙をジャンプにして政権交代をしたい」。先月下旬、市原市を訪れた小沢一郎氏をはじめ、国会議員の多くはこう語る。

 ある党関係者は「110万票はあくまで目標。投票率次第で、むしろ比例区が不安だ」と話す。

 新顔の浅野史子氏(33)を立てる共産党は、無党派層への浸透や投票率アップを目指す。志位和夫党委員長が千葉、習志野、銚子の各市を訪れて講演。浅野氏も5月下旬までに県内約300カ所でミニ集会などを開き、支持を訴えてきた。

 同党は比例区で県内33万票の目標もあり、党県委員会の谷ケ崎温委員長は「投票率は上がった方が有利だが、50%を切るかもしれないという危機感はある」としている。

 県内の有権者は6月の定時登録時点で488万人余り。千葉選挙区に候補を擁立する3党が神経をとがらし、結果にも影響を与える投票率は、1%動くと約5万票が増減する。「なぎ」と見える現状の根にあるのは、主要政党すべてに及んだ年金の保険料未納問題など、政治不信の蔓延(まんえん)の兆しだ。投票まで1カ月余り、政党は有権者を動かすことができるか。

    ◇

 7月11日投開票の日程が固まっている参院選の公示まで20日足らずとなった。県内での戦いの構図を探った。

 (06/06)


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