2004参院選
 
近づく公示 選挙区立候補予定の5人 <04参院選>

 7月の参院選長野選挙区(改選数2)に向けた5人の立候補予定者の動きが本格化してきた。予想される来月24日の公示まで1カ月。国会議員らの国民年金の未納・未加入発覚を含む一連の年金問題や、拉致被害者の家族5人の帰国を実現させた小泉首相の訪朝をテーマに論戦が始まった。

 ○5人帰国「前進」

 「家族の切ない思いを胸に刻んで会談している」。自民党現職の若林正俊氏は22日、安倍晋三幹事長も駆けつけた松本市の街頭演説で、小泉首相の訪朝をPRした。家族5人の帰国となった結果を「一歩前進」と評する。

 初当選の98年はトップ当選の民主党の北沢俊美氏に16万票差をつけられた。ただ、6年前と違い、小坂憲次衆院議員(長野1区)との関係は修復済み。小坂氏は96年の総選挙で旧新進党候補として若林氏を破り、その後、自民党に復党した。昨年の総選挙では若林氏が小坂氏応援に奔走した。

 創価学会が支持母体の公明党に推薦申請中で、「公明票は期待できる」と自民党県連幹部。

 ○「首相のあせり」

 「菅さんのアピール度は強い。そのまま使います」。23日、民主党現職の北沢俊美氏の松本市内の事務所開きで、年金問題で代表を辞任した菅直人氏の写ったポスターについて陣営から説明があると、苦笑する支持者も。

 あいさつに立った北沢氏は首相の訪朝については「小泉さんのあせりだ。(年金問題など)国内問題を外交問題でなんとかしようという考えだ」と酷評。年金制度改革関連法案の修正をめぐる与党との3党合意について「岡田新体制が信頼されるには破棄しなくては」

 個人後援会と連合が選挙の主力。党県連の組織づくりも進み、飯田市などを含む飯伊支部顧問に中島衛元衆院議員が就任した。「南信での集票に心強い」と陣営関係者。

 ○農村を精力的に

 「与党は100年後の安心をめざすというが、(負担が増え、給付が減る)大改悪だ」。共産党新顔の山口典久氏は23日、松本市の演説会で、基礎年金部分の保険料を全額国庫負担する同党案への支持を訴えた。

 ただ、自ら明らかにした国民年金未加入については触れなかった。演説後、「現役議員は年金未払いなどについての説明責任があるが……」

 6年前は次点だったが、19万票余を得票し、約25万票の若林氏を脅かす「台風の目」に。ただ、その時の比例区の共産党の県内得票率は約16%。昨年の総選挙では約10%に低迷している。

 「国土と環境を守れ」と訴え、県内各地の山間部の農村を精力的に回っていくという。

 ○唯一の女性PR

 「(年金を受け取るために)女性は離婚したらだめ。嫌なダンナでもくっついていなきゃだめ。同じ仕事をしても賃金は男性に比べて低い」。社民党新顔の山口わか子氏は5人のうち唯一の女性。千曲市で21日に開かれた働く女性対象の集会で、女性を取り巻く実情を指摘した。

 護憲を訴え、自衛隊のイラク派遣を批判。今回の首相訪朝については「日朝国交正常化が実現すれば、拉致問題も解決する。家族5人の帰国では根本的解決にならない」

 昨秋の総選挙で落選した前衆院議員。候補者選びが遅れ、立候補表明は5月に入って、5人のうち最も遅かった。出身母体の自治労県本部が所属する連合長野の推薦を受ける予定だ。

 ○知名度を頼りに

 「なぜ急いだのか。他の拉致被害者のことについて準備できなかったのか」。小泉首相の訪朝に、無所属新顔の堀六平氏も厳しい目を向ける。

 拉致被害者と家族を支援する「救う会長野」の役員。28日に長野市で、29日に上高井郡小布施町で開く会合に、拉致被害者家族の地村保さんをゲストに招く。

 須坂市内で15日に開いたミニコンサートで「長野県の食料自給率は落ち込み、農業従事者の高齢化は進む一方だ」などと持論を展開した。「農政通の国会議員でも、地面にはいつくばった経験から考えていない」

 陣営は中信地区のボランティアが中心。音楽活動を通じた知名度が頼りだ。創価学会員だが、組織的な支援は求めない。(敬称略)

 【参院選の長野選挙区立候補予定者】

 若林正俊  69 〈元〉財務副大臣  自現

 北沢俊美  66 党県副代表     民現

 山口典久  43 党県書記長     共新

 山口わか子 69 党県代表      社新

 堀六平   58 番組制作会社長   無新

 (05/24)


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