2004参院選
 
あの課題は今:2 道路公団改革(審判’04参院選あいち)

 刈谷市東境町で建設が進む第2東名高速のパーキングエリア(PA)。そのシンボルとなる高さ約60メートルの大観覧車の骨組みが姿を見せ始めた。第2東名が現東名と結ばれる今年12月の開業を目指す。

 第2東名が同市を通過する区間はわずか2・8キロ。「通過するだけでは利点がない」との地元の要望を受けて、市と地元産業界がまとめたのが「ハイウェイオアシス構想」だ。公団所有のPAと市の公園を一体化させた商業、娯楽施設。地元企業が出資する「刈谷ハイウェイオアシス」が公園部分を運営する。

 ○PAに娯楽施設

 10年ほど前、特殊法人改革が議論され、道路公団も規制緩和に着手。関連する道路施設協会が担っていたPA内での営業に第三セクターが参加できるようになった。

 4年前、同社と刈谷市が三セク「オアシスタウン刈谷」を設立。PA、公園の両エリア内に地元の運営会社が飲食店、土産店、温泉施設などを誘致するほか、刈谷の大根、安城のイチジク、日間賀島のトラフグなど県内の産直販売も目指す。

 民間活力を生かす取り組みは、小泉首相の道路公団改革を先取りする動きだ。高速道路を単に地元民の利便性だけでなく、年間500万人を上回る利用者を地域貢献につなげようと知恵を絞る。

 刈谷商工会議所会頭で、刈谷ハイウェイオアシスの加藤英二社長は「道路公団のPAを地元企業が運営できるようになったのは、公団の体質改善の表れの一つ。公団の民営化論議が進む中で、様々な契約がスムーズにいった。民営化されれば、サービスの一層の向上が期待できるのでは」と話す。

 ○企業団地売れず

 公団民営化法案が2日、参院本会議で可決、成立した。PAやサービスエリア(SA)のサービス事業は、公団が描く05年の民営化後の青写真の中核でもある。近隣の町村と合併協議を進める新城市も第2東名「新城インターチェンジ」(仮称)周辺整備に期待、合併後の新市の街づくり事業にも盛り込む。

 だが不安もある。第2東名の静岡県側は用地買収が着々と進み、豊田市から西も来年開幕する愛知万博(愛・地球博)に向けて工事は急ピッチだ。「新城地区が取り残されている感じが否めない」(新城市第2東名建設推進グループ)からだ。

 同市には第2東名のPAを核とするサービス事業の構想もある。すでに第2東名を当て込み、現東名との中間に造成した県企業庁の企業団地は約50ヘクタールのうち、売れたのは2社、約11ヘクタールに過ぎない。

 建設凍結論もささやかれる中、昨年末の国土開発幹線自動車道建設会議では交通量が見込めるとして、従来通り有料道路として整備される区間に残った。それだけに「極端な政策変更で、これ以上足踏みはしたくない」のが同市の実感だ。

 民主党は今回の参院選でも、高速道路の無料化、公団廃止を重点施策の一つに掲げている。

 (06/03)


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