2004参院選
 
政党の構図、入り乱れ <2004参院選>

 参院選の公示まで約2週間。「年金」「イラク」などで与野党対決の機運が高まるが、和歌山選挙区(改選数1)の事情はちょっと複雑だ。立候補を予定している自民現職は前回、旧自由から立候補し当時の自民現職を破って当選し、昨秋に自民にくら替えしたばかり。一方、新顔を擁立する民主の県連代表は元自民党県連会長の長男。政党の構図がさくそうし、支持者らの動きもどこか低調ムードが漂う。

 5月8日に和歌山市内であった自民党県連大会。再選を目指す鶴保庸介氏(37)を紹介した県連会長の世耕弘成・参院議員は「自民党の中でも、『まだ顔を見たことがない』といった声も聞いているが、党員の皆様の協力をお願いしたい」と訴えた。演壇横のいすに座っていた鶴保氏は、神妙な表情で頭を下げた。

 鶴保氏は98年参院選で、自由党公認候補として、民主、公明などの推薦を受けて立候補。激戦の末、閣僚経験もある自民党現職を破って、初当選した。その後の政界再編で、二階俊博・衆院議員(和歌山3区)と行動をともにし、昨年11月の保守新党解党を機に自民党に入った。

 前回選挙で鶴保氏を支えた陣営関係者は「激戦を繰り広げた相手と一緒に戦うことになるとは」と戸惑いを隠さない。自民党県議の1人は「県連内にしこりはない。ただ一般の有権者には理解を得るのが難しいかも知れない」と心配する。

   ■   ■

 民主党県連も事情は簡単でない。

 「民主も自民も関係ないんです」。昨年11月の衆院選で、和歌山2区から立候補し、比例近畿ブロックで復活当選した岸本健氏は、自身の選挙で、こう訴え続けた。

 自民党県連会長だった父光造氏の死去に伴う02年の衆院2区補選では、同党の公認を得られず、無所属で立候補。その後、小沢一郎・自由党党首(当時)の秘書になった経緯から、民主党の公認候補になった。陣営関係者は「中央政界の構図が、地方の実情に合うとは限らない」という。

 参院選で、岸本氏は民主党県連代表として新顔の川条志嘉氏(34)の選挙戦を支えるが、県連内には「保守層の多い岸本の地元に、支持を訴えるのは難しいのではないか」という見方もある。

   ■   ■

 選挙ムードが盛り上がらない要因は、さくそうする政党の図式だけに限らない。自民、民主の2大政党の立候補予定者がともに県外出身、という点を指摘する声もある。

 「(川条氏は)かつての自分と似ている」。鶴保氏は5日、吉備町であった後援会の会合で話した。大阪市出身で、「落下傘候補」として現職と対決するという共通点があることを指していた。

 民主党県連は、昨年の総選挙で1、3区の候補者擁立を断念した直後から、参院選の候補者探しを始めた。県内在住者の名前も取りざたされたが、結局は、党本部の公募リストから選ぶことになった。

 今選挙には、ほかに共産新顔で党県役員の国重秀明氏(43)と、維新政党新風新顔で元和歌山市議の関佳哉氏(60)が立候補を表明している。

 (06/10)


 参院選 各都道府県のニュース   一覧>>

ニュースの詳細は朝日新聞へどうぞ。購読の申し込みはインターネットでもできます。
asahi.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。
すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
| 著作権 | リンク | プライバシー |
Copyright Asahi Shimbun. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission