2004参院選
 
地域振興とスポーツ(凪の行方 04参院選 託す思い)

 凪(なぎ)の行方

 活用へ発想問いたい 栃木SC代表・山野井暉さん

 ――参院選が24日に公示の見込みです。投票所に足を運びますか

 「『自分が行っても結果は同じ』という感覚は正直あります。でも、今回はイラク問題など課題も多い。行きます」

 ――栃木SCはJFLに参加し、地域スポーツの定着と地域振興を図っています。選挙で意識する部分はありますか

 「今、危機感を持っています。JFLに加盟する群馬県の2チームが、Jリーグを目指すと表明しました。実現すれば、関東1都7県でJリーグのチームがないのは栃木だけになる。Jリーグが地域活性化に貢献することは新潟や仙台でも明らかだが、栃木SCはアマチュアチームなのでJリーグ入りを目指せる基盤がない。栃木はスポーツによる地域振興の面で遅れています」

 「スポーツ文化から見た地域振興には、行政と民間の協力が重要です。例えば群馬では草津町が町の死活問題として、地元チーム『ザスパ草津』を支援している。栃木は行政の腰が引けている。地域振興にスポーツを活用する発想は、県内の政治家からも聞こえない。この観点を参院選の候補者には持って欲しいです」

 ――アイスホッケーの日光アイスバックスに県は昨年度、財政支援を止めました。栃木はスポーツによる地域振興が根付かないのでしょうか

 「石橋をたたいても渡らない県民性のせいかな。群馬のチームも財政面で不安はあるそうですが『やってみよう』という精神がある。栃木でこの気質は見つけにくい」

 「栃木SCが活動資金の協力を企業にお願いすると『好きでやっているんでしょう。自分らの準備した分でやるべきだ』とはなから拒否する声も多い。一介のチームだけで地域振興を説いても伝わりにくい」

 ――これからの地域活性化に期待しますか

 「スポーツ振興はまちおこしに通じる。高齢者と子どもが一緒に遊ぶと、双方の顔が生き生きとする。国がそんな広場をまちに増やせば、地域の活力が生まれる場になる。足利銀行の経営破綻(はたん)などで元気のない栃木に必要です」

 「先日、栃木SCはザスパ草津と足利市で対戦しましたが、市教委の協力で試合会場付近の小中学校の校庭を臨時駐車場にしました。結果、観客はチーム創設以来最多の3300人が集まりました。官民で協力した成果です。県民の生きがいややりがいを培う地域活性化は、こんなところから始まると思う。地域活性化について候補者の発想を聞いてみたいですね」

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 24日公示、7月11日投開票が想定される参院選。盛り上がりに欠けると政党関係者が嘆く中、様々な立場で活動する県民に、それぞれの注目点を聞いた。

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 やまのい・あきら 宇都宮市出身、70歳。高校教諭を定年退職後、00年に栃木サッカークラブ(栃木SC)事務局長、01年から同代表。栃木SCはJリーグの下部に位置する、日本フットボールリーグ(JFL)に加盟して今年5年目。39人の選手を擁し、県内サッカー界を引っ張る。

 (06/15)


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