2004参院選
 
民主と社民、共闘不調 労組も割れる(情勢報告:中)

 1カ月後に競い合うことになる2人が、初めて壇上で隣り合わせた。

 5日、吉井町で開かれた県教職員組合(福教組、1万人)の定期大会。参院選福岡選挙区(改選数2)に民主党公認で立候補を表明した大久保勉氏と、社民党推薦で立候補を予定する江頭邦弘氏が来賓として出席した。2人は軽く会釈を交わした。

 今回の参院選で福教組は大久保、江頭両氏の推薦を決めた。福岡選挙区での2人推薦は初めてだ。社民党の支持団体として前回01年は社民党候補1人だけを推薦したが、今回は加盟する連合福岡の要請で、大久保氏も推薦した。

 だが、江頭氏支持の組合員には「なぜ江頭氏だけにせず、大久保氏も推薦するのか」、大久保氏支持の組合員には「江頭氏が出馬しなければ、すべて大久保氏の票のはずだった」との不満が渦巻く。

 連合福岡は、01年に続いて今回の参院選でも、民主、社民両党の共闘態勢を築くことができなかった。

 大久保氏の擁立を決めた1月、民主党県連内では、昨秋の総選挙で議席を増やした自信から「参院選は自民と民主で2議席を分け合う」との見方が強かった。だが、4月に江頭氏が名乗りを上げたことで計算が狂った。県連幹部は「選挙の行方は分からなくなった」。

 社民党県連が独自候補にこだわって江頭氏を推薦したのは、比例区で4期目をめざす県出身の渕上貞雄副党首の票を掘り起こすのが狙いとみられる。単独での江頭氏推薦は、「護憲の党」の存在感を示している。

 一方で、連合福岡の傘下労組にはさまざまな意見がある。

 連合福岡は2月に大久保氏の推薦を決めたものの、傘下の自治労県本部(3万4000人)は、大牟田市や田川郡などで社民党支持が根強い。県本部の幹部も「一部の票は江頭氏に流れる」とみる。

 ある労組幹部は「江頭氏を支持することは、自民出身の2人の議席独占に手を貸しかねない」と懸念する。別の労組幹部は「改憲論を強める民主でいいのか。この時期だからこそ、護憲を訴える社民を優先したい」と話す。

 江頭氏は立候補表明の遅れを取り戻そうと、5月から支持者回りを展開。1カ月で県内を一巡した。11日からは福岡・天神での街頭演説に力を入れている。

 高校卒業から20年余り福岡を離れていた大久保氏は、1日から県内縦断のマラソンを続け、知名度不足の解消に躍起だ。陣営幹部は「必死でがんばらないと、無党派層は気にもとめない。社民支持者をどれだけ引きつけられるか、体力にかかっている」と話している。  (06/16)


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