2004参院選
 
中心市街地活性化(凪の行方 04参院選 託す思い)

 政治家と話せる場を 屋台横丁の仕掛け人・村上龍也さん

 ――屋台横丁の近況はいかがですか

 「店にお客さんが入りきれないほどです。5月単月の入店者は2万人。客単価は2千円前後ですから、4千万円は売り上げたことになります。予想を25%上回りました」

 ――行政任せの中心市街地活性化に、あえて民間から参加したのは

 「もう、ああでもないこうでもない、と文句だけ言ってられる状態じゃないんですよ。少子化で人口が減るのに加え、地元経済を発展させてきた大手企業の製造拠点が海外に移転する。人を呼び戻す工夫を、各自ができる範囲でやらなきゃ間に合いません。私は商売の延長線上で屋台を思いついたから実行しました。周りのみんなに振動を起こしたかったんです」

 ――市民参加の重要性を説かれるわけですが、その点、有権者の関心が低い今回の参院選をどう見ていますか

 「政治家と真剣に話せる場が欠けているからじゃないでしょうか。この候補者は何を考えているのか聞き、こちらの思いをぶつける場がほしい。選挙カーからの名前連呼や組織固めのためのあいさつ回りはいらない。その人物が分からなきゃ、選びようがないんです」

 「仲間内では、どうせ結果は見えていると冷めた声も出ています。でもね、もし候補者と話す場があれば、有権者はその人物が好きか嫌いか肌で感じるわけですよ。よしと感じたなら、勝たせてやろうとあえて投票に行くと思うんですがね」

 ――街おこしに携わる立場で、政治家と話したいことは何ですか

 「屋台出店者の半分が初めて起業する人たちでしたが、資金の工面で苦労しました。担保ばかり要求され、経営への意欲は考慮されなかった。政治家には現場の声をもっと聞いてほしい」

 「こんな三角形を考えます。有権者は票があるから政治家に対して強くて、政治家は法律を作るから役所よりも強い、役所は法律をたてに市民に色々と課す。仮に我々が不当な目にあっても、政治家が改善してくれるはずじゃないですか。けどそうならないのは、政治家と意思疎通できる場がないからだと思います」

 「政治家の人物に納得できれば、有権者の支持が確かになり求心力が強まる。現在の経済状態を立て直すのに必要なリーダーシップは、やはり話し合いの場から生まれるのではないでしょうか」

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 むらかみ・たつや 宇都宮市出身、39歳。4月末にオープンした宇都宮屋台横丁の運営会社「村上」の社長。肥料商として1877年に創業した同社の5代目として、新たにスーパー銭湯を手がけるなど新規分野開拓の傍ら、民間からの街おこしに挑む。

 (06/20)


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