2004参院選
 
創価学会と教職員後援会 <組織力 04年参院選:下>

●思惑絡むバーター協力

  参院滋賀選挙区に立候補予定の自民新顔を激励する政経パーティーが12日、大津市内のホテルで開かれた。「全面的に支援することを決めた」。来賓の梅村正・公明党県本部代表がそう明言すると、大きな拍手がわいた。

  公明党の支持母体、創価学会は県内に約6万5000人の有権者を擁するとされる。全有権者の約6%を占め、その投票率は「ほぼ100%」(学会幹部)。結束力の高い学会票を自民陣営は頼りにする。

  20日、守山市内であった公明党県本部の「女性の集い」にも自民新顔は姿を見せた。約1100人の参加者を前に、公明党比例区候補予定者について「政治リーダーの一人になる。ぜひ皆さんの力で国政へ送っていただきたい」と持ち上げた。一方、公明党幹部も「自公連立を保つことが政治の安定につながる」と自民新顔の支援を呼びかけた。

  学会幹部によると、学会票の動向は、県内の数百地区で開かれる月1度の「座談会」などを通じて決まっていくという。生活の悩みなどを話し合うこの場に、選挙が近づくと公明党員が訪れ、候補者の人柄や政策を説明する。

  「投票は、信仰ではどうにもならない問題を解決する一つの手だて」。大津市の40代男性学会員はそう話す。この学会員は、自衛隊のイラク多国籍軍参加をめぐる小泉首相発言に違和感を持つ。それでも選挙区は自民候補に入れるつもりだ。「ジレンマもあるが、連立を組む自民に入れることは政策の実現につながると思うから」と話す。

  安倍晋三・自民党幹事長が2月に「『比例は公明に』と呼びかけない」と発言し、学会内に波紋を広げた。だが、昨年の総選挙などで協力関係を深めてきた県内の自民、公明両党は今回もバーター協力する。

  昨秋の総選挙では、公明党が2〜4区の自民候補を推薦しており、自民党関係者は、今回は「学会票の7、8割はもらえる」と期待を込めて話す。総選挙では比例区で逆に1万数千票が公明党へ回ったという。だが、学会側は「1万に届いていなかった」と見ており、総選挙以上の協力を求めている。

●地道な対話で支持拡大

  公立小学校に勤める50代の男性教諭は12日の土曜日、知り合いの教諭宅を訪ねた。教育基本法の見直し問題について語り合った後、「憲法9条を守ることができるのは共産党しかない」と切り出した。「私もそう思うが……」と相手の教諭は言葉を濁した。

  男性教諭は、共産党の支持組織「教職員後援会」に加入するが、同じ職場の会員は2割に満たない。参院選を控え、職場内でも政治のことを話題にするようにしている。「直接、一人ひとりに話しかけていくことで、地道に支持を広げるしかない」と男性教諭は話す。

  共産党県委員会によると、県内では4地区委員会の下、合わせて約300の支部、約300の後援会がある。後援会員は約3万人という。

  このうち教職員後援会の会員は約1000人。党県委員会の幹部は「中小業者や婦人の後援会などほかにも大きな組織があるが、人を教える仕事柄、党の中で重要な人材を生み出す役割を担っている」と話す。しかし、会員数は伸び悩んでいる。

  共産党の機関紙「しんぶん赤旗」の発行部数は県内で約3万部という。党県委員会は、この購読者を広げて政策を浸透させ、党勢拡大を図ろうとしている。党県委員会の川内卓書記長は「草の根の対話活動で少しでも支持を広げたい」と話す。

 (06/21)


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