イメージカラーのうちわやメガホンに、候補者が作詞・作曲した歌のCD……。参院選の京都選挙区(改選数2)でも、陣営は応援グッズやそろいの色で候補者のイメージを定着させ名前を売り込もうと懸命だ。一方で、特別な戦略は立てないという陣営も。効果のほどは――。
●演説会で使用
民主現職の福山哲郎氏(42)の事務所前には、青いのぼりが掲げられている。事務所内には段ボール箱に入った大量の青いうちわ。青いハンカチーフやメガホンも用意された。すべて無地で、演説会などで支持者らに使ってもらう。
選対事務長代理の熊谷哲府議は「空や海の青さを連想させ、環境問題に取り組む姿勢を印象づけられる。一緒に身につけたり使ったりすれば、一体感も生まれる」と効果を期待する。イメージソング「テツローが翔(と)ぶ!」も作り、演説会などで流している。
●CD売り切れ
共産現職の西山登紀子氏(60)のイメージカラーはワインレッドだ。好きな花の色で、上着も口紅もワインレッドに合わせている。街頭演説では後援会のメンバーらが、同じ色のTシャツと手袋を着け、一緒に並ぶ。
陣営は「人柄を知ってもらう材料に」と「西山とき子CD・家族色の未来」を制作した。西山氏が作詞・作曲した「小さな赤ちゃんのおうち」などが収録され、定価500円。5月下旬から集会や後援会事務所などで売り、公示前日の23日までに600枚が売り切れたという。
●グッズ作らず
自民新顔の二之湯智氏(59)の陣営は党のイメージカラーの緑色をスタッフのポロシャツなどに使う。事務所の壁には大きな緑の布3枚を、三角形を重ねたような形にして掲げる。京都市立芸大名誉教授のデザインで、国、府、市町村の協調が表現されているらしい。
しかし、イメージカラーを前面に打ち出したようなグッズは作っていない。陣営は「奇をてらわず、政策論争で勝負する王道の選挙をしたい」。力強さや安定感をポスターやパンフレットで表現するのが、最大のイメージ戦略という。
(06/26)
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