2004参院選
 
比例候補 「ゆかりの北九州」で訴え<焦点細見>

 「ふるさとでの私の第一声に、こんなに集まって下さってありがとうございました」

 24日、北九州市のJR小倉駅前。参院選に立候補した共産新顔の仁比聡平氏(40)はこう切り出した。土砂降りの雨だったが、15分間の演説中、その場を離れた人はほとんどいなかった。

 仁比氏は福岡選挙区の候補者ではない。戦いの場は比例区で、九州・沖縄と中・四国地方が「活動地域」。出身も勤め先も北九州市であり、ここを拠点に選んだ。

 比例区での党の目標は「1人120万票」。陣営は「北九州市で多くの票を」と意気込む。

 だが、各党の比例名簿にはこの街ゆかりの顔ぶれが並んでおり、戦いは厳しい。市内の有権者数は80万人。どうすれば食い込めるか、各陣営は知恵を絞る。

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 公示の日、公明現職の弘友和夫氏(59)も北九州市で第一声をあげた。「小、中、高校。市議4期16年……」。地元とのかかわりを説明し、「何とぞ北九州の力を結集させてもらいたい」。

 6年前は福岡選挙区で当選。今回から比例区に移ったが、福岡県が拠点であることに変わりはない。北九州市では13万5000票が目標だ。

 民主新顔の古賀敬章氏(51)も、公示日の朝は北九州市で迎えた。旧山口1区選出の元衆院議員で、山口県下関市が地元だが、北九州市に事務所を構える。陣営幹部は「有権者が多く、下関にも近い」と戦略上の理由を挙げる。

 今回の比例区で、自民を除く各党は地域ごとに重点候補を決めている。業界団体や労組といった横断的な組織の集票力が衰えるなか、かかわりの深い地域の票を掘り起こさせ、全体の得票を増やそうとの狙いがある。

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 日本医師連盟が推す自民新顔の西島英利氏(56)は宮崎県出身で、現在は北九州市で病院の理事長を務める。全国組織である同連盟が基盤だが、福岡県医師連盟は「九州で票を出さないと当選は難しい」(幹部)。

 自民福岡県連は「地元候補」として、西島氏と同県吉井町出身の自民現職、泉信也氏(66)を県連推薦にした。

 ところが、選挙区における選挙協力の見返りとして「比例は公明へ」を期待していた公明県本部の反発を招く事態に。自民県連幹部は「各党の比例区候補が県内で競合する今回はやりにくい」と漏らす。

 社民福岡県連は、浮羽町に住む社民現職、渕上貞雄氏(67)の4選が最大の目標だ。頼りにしてきた連合福岡が民主に軸足を移した今、比例区の票は自ら獲得しなければならない。

 県連が福岡選挙区で党推薦の無所属新顔を押し立てるのも、比例票掘り起こしの一環。かつて「革新の牙城(がじょう)」だった北九州市は、重要な拠点だ。

 西島氏は7月5日と選挙戦最終日の10日に、渕上氏も9日に北九州市入りする。訴えはさらに熱を帯びる。

 (07/01)


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