2004参院選
 
無効票、増えてます 01年は95年の2倍に

 投票率が注目されている参院選で、このところ無効票が増えている。過去の参院島根選挙区(地方区)を見ると、01年の無効票数は95年の2倍。理由ははっきりしないが、「(衆院選に比べ)全県1区で有権者と候補の距離が遠い」「候補の考えがよく分からない」「政治への関心低下」などがあるようだ。無効投票の背景を探ってみた。

 松江市内の男性会社員(52)は、選挙区での白紙投票を決めている。政治に関心はある。夜のニュース番組は必ず見るし、政治討論番組も注目している。比例区は投票する政党を決めている。

 92年に家族4人で大阪から転居してきた。何回も国政選挙はあったが、地元のことばかり話す候補者を見て、「自分の利益のために選挙をしている」としか思えなかった。政治家には何十年も先を見て政策を訴えてほしいが、今回は投票したい候補が見あたらないと言う。

 97年の同市長選では、市の生き残り策として観光振興をはっきりと訴えた宮岡寿雄・前市長に票を投じた。「候補者の考えがよく分からないのに投票することこそ無責任だ」と思っている。

 過去10回の参院選挙区の無効票は平均1万5000票余り。衆参同日選だった80年(2万6630票、5.34%)と86年(3万7135票、7.32%)が特に多いのは、「県内の候補者数が増え、有権者に混乱があった」(青木幹雄陣営幹部)との見方がある。その2回を除いて無効投票率が3%を超えたのは、直近の98年(3.31%)と01年(4.16%)の2回だ。

 無効票で01年(1万7409票)が95年(8080票、2.01%)の倍になったことについて、県選管は「政治への関心が下がっていることが投票率を下げ、無効票を増やしている」と説明する。

 市町村別に見ると、六日市町が98年、01年と2回連続で県内全市町村中、最も無効投票率が高かった。同町選管は「原因は分からない。無効票も一つの投票行動で難しい問題」と困惑する。

 実は松江市から最も遠い鹿足郡は、どの町村も同率が高く、同町だけが飛び抜けているわけではない。98年に同率が高かった上位5位には鹿足郡4町村すべてが含まれた。県選管は「全県1区の参院選は選挙区が広く、衆院選に比べて無効投票率が高くなる傾向がある。最西端の鹿足郡は候補者や政党と接する機会が少なく、身近に感じられないのでは」と推測する。

 今回、鹿足郡に1度しか入らない陣営の幹部は「選挙は票取り合戦。効率的に回らざるを得ない」と、有権者との「コミュニケーション不足」を否定しない。

 県選管は有権者に「意中の候補や政党がなくても、次善の選択をすることが民主政治を健全に発展させる。よりよい政治になるように一票を生かして」と呼びかける。さらに、候補者や政党には「明確な争点を示し、有権者が選択しやすいようにして投票を呼びかけてほしい」と注文している。

 〈無効投票〉 白紙のほか、候補者以外の名前、2人以上の候補者名、記号、雑事などを書いた投票。白紙が最も多い。投票総数に含まれる。

 (07/07)


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