2004参院選
 
麻生氏、首相に「参院選前に決定を」 3兆円税源移譲

 「地方が不信感を持ったままでは改革も進まないし、7月の参院選も戦えない。3兆円の税源移譲を決めてほしい」

 連休明けの5月12日、首相官邸を訪れた麻生総務相は、小泉首相にこう迫った――。6月4日に閣議決定された政府の「骨太方針・第4弾」に、国から地方への「3兆円の税源移譲」が盛られたのは、小泉首相や麻生総務相が参院選を強く意識した結果だった。

 補助金削減の具体案がないまま税源移譲の目標を約束することには、財務省が反対していた。その点を指摘する首相に、麻生氏は「地方は独自の補助金削減案をまとめている。その中から自分たちで選んでもらえばいい」。3兆円の税源移譲の方針を示す代わりに、地方にも補助金削減の具体案を出してもらう「首相指示」の下地はこの時に出来た。

 「参院選前と後では意味が全然違う」(麻生氏)だけに、自民党も今回の決着は基本的に歓迎だ。ただ、首相が地方に改革案を求めたことに、党内には「『地方の声』をテコに、省庁や族議員の抵抗を押し切る狙いでは」との警戒感も広がる。

 2日、自民党橋本派の幹部会では、文教族の保利耕輔元文相が「義務教育は国が責任を持つべきだ」と義務教育費国庫負担金の存続を訴えるなど、補助金擁護の声が早速あがった。

 税源移譲はあくまで補助金削減が前提。補助金改革が進まなければ、「3兆円の税源移譲」も絵に描いた餅に終わりかねない。地方からの改革案を、小泉内閣は受け止め切れるのか。真価が問われるのはこれからだ。

(06/05 08:58)


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