2004参院選
 
国連中心・専守防衛を柱に 民主が憲法改正案で中間報告

 民主党が06年中にまとめる憲法改正案の中間報告が21日、明らかになった。焦点の安全保障分野では、9条改正を視野に(1)国連の集団安全保障活動に関与できることを明確化(2)国連憲章の「制約された自衛権」について明記(3)国連主導の活動でも自衛権発動の場合も、武力行使は抑制的にすると盛り込む――が柱。9条の精神を維持しつつも、国連中心主義と専守防衛の立場を鮮明にしたのが特徴だ。

 中間報告は党憲法調査会(会長・仙谷由人政調会長)がまとめた。22日に発表し、年内に改憲案の骨格となる基本構想を示す。「創憲に向けて」と題された中間報告は、新憲法について「日本国民の『精神』『意思』をうたった部分と、国の活動を律する『枠組み』『ルール』をうたった部分から構成されるべきだ」と規定している。

 9条については「平和主義」を国民や海外に表明するものと位置づけ、「その原則的立場は今後も引き継ぐべきだ」と明言。国連の安保理や総会の決議によって正統性を有する集団安全保障活動には関与できることを憲法上明確にすることを提言し、自衛権の発動に関しても「緊急やむを得ない場合に限る」など、国連憲章の「制約された自衛権」の内容を盛り込むとしている。集団的自衛権については触れていない。

 そのほか、「プライバシー権・名誉権」や「知る権利」、「環境権」、「自己決定権」を明記すべきだと提唱。首相主導による議院内閣制の実現や参院の役割の見直し、憲法裁判所設置の検討、道州制採用のほか、憲法改正手続きの見直しにも触れ、改正事項の中身によっては柔軟に改正できるようにすることも検討するとしている。

    ◇

 民主党の憲法調査会がまとめた中間報告の要旨は次の通り。

 【総論】新しいタイプの憲法は、日本国民の「精神」「意志」をうたった部分と、国の活動を律する「枠組み」「ルール」をうたった部分の二つから構成

 【統治機構】高級官僚の政治任用を拡大▽閣僚以外の議員の行政への関与を厳しく制限▽参院の役割を大幅に見直す▽憲法裁判所の設置を検討

 【人権保障】「人権委員会」を設置▽外国人の人権や、子どもが権利の行使主体であることを明記

 【地方分権】都道府県を再編して道州を設置▽地方自治体の課税自主権、財政自治権を憲法上保障

 【国際・安全保障】国連決議による正当性のある集団安全保障活動には関与できることを明確化▽「制約された自衛権」を明記。この場合の「制約」とは、(1)緊急やむを得ない場合、国連の集団安全保障活動が作動するまでの間の活動の限定(2)活動は国連に報告――が基本要件 (06/22 06:02)


 ニュース一覧   一覧>>

ニュースの詳細は朝日新聞へどうぞ。購読の申し込みはインターネットでもできます。
asahi.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。
すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
| 著作権 | リンク | プライバシー |
Copyright Asahi Shimbun. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission