2004参院選
 
「年金」若手ほど重視 参院選候補者アンケート

年金問題の世代間格差
  

 24日に公示された参院選の候補者を対象に、朝日新聞社が東京大学の蒲島郁夫研究室と共同でアンケートしたところ、年金改革をめぐる世代間の意識の格差が与野党を問わず際だっていることがわかった。若い世代ほど、年金を選挙の争点として重視する傾向が強い。財源として議論になっている消費税率引き上げは、賛成派が半数以上の民主、自民・公明3党と、反対派の共産・社民両党という2極化が浮かぶ。イラクへの自衛隊派遣の成果では、与野党で評価が明確に分かれた。

 「年金改革」「景気・雇用対策」「イラクでの自衛隊の復興支援活動」「憲法改正」「郵政事業民営化」のうちから最大の争点として年金を選んだ候補者は、全体で53%と最も多い。世代別では30代が61%、40代では68%に達し、50代では51%まで下がり、60代39%、70代は33%まで落ち込んだ。年代の高い層と、将来負担を背負う若い世代の意識の違いが明白だ。

 主要5党で唯一、景気(43%)が年金(24%)を上回った自民党でも若い世代は関心が高く、30、40代ではいずれも33%。30代では景気の17%を上回って逆転するが、50代25%、60代21%、70代はゼロと低下する。民主党も同様で、30代が90%、60代は71%だった。

 「自分の任期中は消費税率を引き上げない」と小泉首相は繰り返し明言するが、「社会保障の財源を確保するため、消費税率を引き上げる必要があるか」という質問に、民主党で89%、自民党で58%、公明党で50%が引き上げに賛成。一方、共産党は全員、社民党は87%が反対した。

 賛成の候補者に必要な税率を具体的に6〜10%と11%以上の6段階で聞くと、「10%」が最も多く26%。次いで「8%」が25%とふた手に分かれた。3番は「7%」の11%だった。

 参院選後、すぐに問われる年金制度の一元化の是非では、自民、民主、社民各党は国民、厚生、共済の3年金の一元化に賛成の候補者が多数を占めたが、与党と民主党の一元化論議には反対している共産党は約9割が「その他」。公明党は「国民年金との統合は困難」とする候補者が約4割に達するなど、意見が分かれ、ここでは「3極化」の傾向が出た。

 自衛隊の復興支援活動のこれまでの評価については自民党の69%が「成果はあった」、25%が「どちらかと言えば成果はあった」と回答。陸自派遣にもともと慎重だった公明党も全員が「どちらかといえば」を含めた成果派。野党側は「どちらか」を含めて「成果はなかった」としたのが民主党で64%。共産党は94%、社民党は全員がともに「成果なし」だ。

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 アンケートは参院選の候補者を対象に5月14日から6月24日にかけて実施。回収率は全候補者320人の91%。 (06/25 03:00)


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