2004参院選
 
参院選情勢調査(概要)

自民支持率の推移と支持層の選挙関心度(数字は%)
自民支持率の推移と支持層の選挙関心度(数字は%)

自民党の議席は…(支持政党別。数字は%)
自民党の議席は…(支持政党別。数字は%)

 11日投票の参院選に向け朝日新聞社が実施した情勢調査(1〜3日)によると、中盤情勢では民主党が自民党を上回る勢いを示している。前回参院選(01年)で圧勝した自民党が今回苦戦している原因は「燃えない自民支持層」にあるようだ。年金問題など内外の政策課題への取り組みや小泉首相の言動に対し、これまで首相を温かく見守ってきた人たちが、すっかり冷めてしまった様子なのだ。

 本社調査によると、民主が比例区で大きく議席を増やし、選挙区と合わせて50議席突破をうかがう情勢だ。一方、自民は「勝敗ライン」としている改選51議席(欠員の鹿児島選挙区を含む)の確保が微妙となっている。

 「低投票率なら自民有利」というのが選挙の常識とされてきたが、今回に関しては仮に低投票率でも自民に明るい材料は見つかりそうにない。というのは、低投票率になった場合、その原因を自民支持層が作ってしまいそうだからだ。

 今回の調査結果を分析すると、次のような自民の「三重苦」が浮かび上がる。第一に、自民支持率の低下。第二に、その自民支持層の「選挙への無関心」。第三に、自民が地盤としてきた「地方」で強さを失いつつあることだ。

 最近5回の国政選挙時の本社調査から、自民支持率と、自民支持層のうち選挙に「大いに関心がある」と答えた人の割合の推移をグラフ上に示した。「大いに関心」層は、選挙でいちばん頼りになるはずなのに、それがすっかりやせ細っている。「大いに関心」の比率は今回31%まで下がり、自民が大敗した98年参院選の水準に近い。自民支持率も森喜朗内閣当時の00年衆院選と同率になった。

 グラフ下では、今回調査の「この選挙では自民党の議席が増える方がよいと思いますか」という質問に対する回答を支持政党別に示した。自民支持層が自民の勝利を願うのは当然かと思いきや、「増える方がよい」は42%にとどまり、ほぼ同率の40%が「いま程度でよい」と回答、しらけたムードが漂っている。最近の各種選挙で自民候補の強力な援軍になっている公明支持層も自民の議席増を警戒しているのか「いま程度でよい」が48%もあった。

 参院選前に実施している本社連続調査では、年金改革法成立で小泉内閣への評価が「悪くなった」との回答が51%だったが、自民支持層でさえ33%が「悪くなった」と答えた。多国籍軍参加決定の際も自民支持層の20%が「悪くなった」と答えた。首相が国民の感覚に近い政治家だと「思わない」人も自民支持層の31%。これらのマイナスポイントが累積して首相を応援したい気持ちが薄れ、選挙への無関心が醸成されたようだ。

 「地方の自民、都市の野党」というのも選挙の常識だったが、こちらも覆りそうだ。今回選挙では民主が地方にも深く浸透している。

 比例区で投票する政党(候補者)を決めた人の投票先を都市規模別に見ると、東京都区部と政令指定市で自民32%対民主44%。その他の市で36%対43%と民主優位。町村では43%対37%とやや劣勢とはいえ、03年衆院選の52%対30%に比べると民主の激しい追い上げが目立つ。

 <調査と推計の方法>

 全国の選挙区で1〜3日、コンピューターで無作為に電話番号サンプルをつくる朝日RDD方式で情勢調査をした。対象者の選び方は無作為3段抽出法。回答者の目標数は改選数1〜2で600〜1200人、改選数3〜4で1500人。

 電話番号サンプルのうち、有権者のいる家庭にかかったのは全国で計7万5454件、うち4万963人から有効回答を得た。回答率は54%。

 選挙区では、調査で得られた支持率から統計学的な方法で得票率を推計し、さらに各候補者の支持の内訳を分析して候補者の強弱を判別し、当選確率を算出した。

 比例区では、党派別支持率と候補者支持率から、選挙区単位で党派別の得票率を推計し、これを積み上げて全国の推計得票率とした。誤差幅を見込んでドント式のシミュレーションを行い、獲得議席を推計した。

 選挙区、比例区とも、調査データに本社取材網による情報を加味し、総合的に分析した。 (07/05 11:24)


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