2004参院選
 
首相は続投明言 衆参で与党の過半数理由に

開票速報を見守る小泉首相
開票速報を見守る小泉首相=11日午後10時18分、東京・永田町の自民党本部で

 今回の参院選で自民党は与党・公明党を足しても改選議席の過半数(61議席)に届かなかった。

 だが、小泉首相は11日夜、自民党本部でテレビ番組に生出演し、「与党で過半数を獲得できれば、責任問題にはならない。これからも改革路線を確固たるものにしたい。衆参両院で過半数を維持すれば、改革を進めていける」とし、引き続き政権を維持する考えを表明した。

 衆院で単独過半数を確保していることに加え、非改選議席と合わせて参院でも与党で過半数を維持したことから、政権運営に支障はないと判断した。自公両党は12日午後に党首会談を行い、首相のもとでの連立政権維持を確認する。

 与党内で首相の責任を問う声はほとんどない。自民党の安倍晋三幹事長は「政権選択は昨年の総選挙で結果が出ている。(今後も)小泉さんを中心に進めていく」と明言。公明党の神崎代表も「(非改選議席を合わせ)与党で過半数なら首相の責任は生じない。引き続き首相をしっかり支えたい」と語った。

 自民党内では、報道各社の中盤情勢調査で苦戦が伝えられて以降、勝敗ラインを引き下げる動きが活発化し、「98年参院選で橋本首相が退陣した44議席を下回らなければ続投で構わない」(幹部)との声も出ていた。首相と距離を置く党内幹部の間からも表立った退陣論はない。

 安倍氏はこれまで「51議席を割ったら、政治家として最も重い責任をとる」と述べてきたが、「(7月末に)臨時国会もある。人事もある。それまでは私にはこの政局を収拾する大きな責任がある」と述べ、当面は幹事長職にとどまる考えを明らかにした。首相も11日夜のテレビ番組で、安倍氏と青木幹雄参院幹事長の責任を問わない考えを示した。

 厳しい選挙結果については、首相もテレビ番組で「年金とかイラクとか批判が大きかった」と2大争点が影響したことを認めた。選挙戦終盤に拉致被害者の曽我ひとみさんと夫のジェンキンスさんらとの再会を実現し、社会保険庁長官への民間人起用の発表もあったが、逆風を和らげるまでには至らなかった。

 首相は9月に党役員人事と内閣改造を行い、態勢を立て直したい考えだが、無党派層の支持に陰りが生じた結果、求心力の低下は避けられそうにない。党内からは、旧来型の年功序列・派閥均衡人事を求める声が強まりそうだ。首相が世論の支持をつなぎ留めるために改革路線の加速を図れば逆に、与党との関係が緊張する可能性もある。

 終盤戦で公明党やその支持母体の創価学会に10選挙区での全面的なテコ入れを要請した経緯から自民党の公明党への依存も増しかねない。

 一方、民主党は、「年金と多国籍軍の問題で国民が小泉政権にノーと言った」(岡田代表)と判断。9月の代表選での岡田氏の代表続投は濃厚で、早期の衆院解散・総選挙を求め、政権批判を強める構えだ。 (07/12 02:16)


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