2004参院選
 
参院選結果、海外メディアも報道

 ●米国 「二大政党制、着実に」米紙

 参院選の結果について米メディアは11日、自民党の議席減と民主党の躍進に焦点をあてて報道した。自民党敗北の理由は年金制度改革と自衛隊の多国籍軍参加に対する批判と解説。日本の政治は「少数政党の衰退と民主党の成功で、真の二大政党制に着実に向かっている」(ニューヨーク・タイムズ電子版)と見ている。

 参院選は当初、議席に大きな変動がないと見られていたため、民主党の議席増はやや意外だったようだ。このため、選挙結果の評価については、「自民党、参院で退潮」(ワシントン・ポスト電子版)と「自民党、参院で過半数を維持」(ウォールストリート・ジャーナル電子版)と焦点の当て方が分かれた。

 ただ、過半数を維持したと評価するメディアも「小泉首相は自民党内での支持を低下させる可能性がある」として小泉政権への影響は避けられないと見ている。ウォールストリート・ジャーナル電子版は「財政改革や金融改革など小泉首相の政策課題が脅かされる恐れがある」と懸念を示している。

 5月の小泉首相訪朝についても「有権者の多数は、人目を引く動きに不信感をもっていたようだ」(ワシントン・ポスト電子版)と、参院選のために政治利用したとの見方があることを伝えた。

 一方、米政府当局者は参院選の結果が日米関係に及ぼす影響について、「変化はない」と今のところ静観している。

 しかし、小泉政権の弱体化に伴って、日米関係もこれまでより不安定になる可能性を指摘する見方も出ている。

 ジョージ・ワシントン大学のマイク・モチヅキ教授は「小泉政権は求心力の低下が避けられず、ブッシュ政権が小泉政権に何か強要するようなことがあれば、日本国内で反発が起きる可能性がある」と分析。「ブッシュ政権を支持した各国の政権が世論から批判されており、ブッシュ政権に警告を与えている」として11月の米大統領選への影響も指摘している。

 ●英国 「小泉首相、苦戦も」BBC

 参院選について、英BBCは11日夜(日本時間12日早朝)、「自民党の敗北で小泉首相は弱くなった」とする東京特派員のコメントを伝えた。今後2年間、自民党内の政敵と野党による攻勢が強まり、首相は苦しい戦いを強いられるだろう、と予測している。

 「過去3年間、日本の有権者は退屈な政治からの脱却を願い、小泉氏を熱烈に支持してきた。しかし、その時代は終わった」と強調。小泉氏を担いでも票を取れないと分かった以上、自民党守旧派は新たな人材を探し始めるだろうと伝えた。

 また、ロイター通信は、自民党との間で政策に大きな差が認められないにもかかわらず、民主党が躍進した背景について、有権者が変化を望んだからと分析した。

 円や株価が急落する恐れは少ないものの、小泉政権は自民党の伝統的な支持基盤をつなぎとめるため、来年度の予算編成で公共支出を増やすよう求められるだろう、とする経済専門家の見方を紹介。小泉政権が進める経済・財政改革が妨げられる可能性がある、と指摘した。

 ●中国 「政権影響力弱まる」人民日報

 中国の国営新華社通信は12日未明、参院選の結果について「民主党が最大の勝利者となった」とする記事を配信した。また共産党機関紙の人民日報は12日付で「日本の政界は二大政党が競り合う姿がさらに明確になった」としたうえで「小泉内閣は政権を継続できるものの、影響力は弱まる」と分析した。

 自民党が改選前の議席を確保できなかったことについて、中国共産党筋は「小泉首相の立場が弱まった場合、外交にどのような影響が出てくるかは、時間がたたないとわからない」と静観する一方で、「首相が靖国神社への参拝を今後も続けるなら、中国は受け入れられない」と強調した。

 ●フランス 首相の政治手法、自民敗因と分析

 参院選の結果について、東京発のAFP通信は「自民党は民主党に後れをとったが、小泉首相の地位に響くような大敗北は免れた」と伝えた。「多くの日本国民は、年金改革が避けられず、自衛隊のイラク派遣が国益に資すると納得している。だが、準備不足の年金法案を力ずくで通すような小泉氏の傲慢(ごうまん)な政治手法が国民をいら立たせた」と、自民党の敗因を分析している。

 民主党の岡田代表については「まじめで正直と評判」と紹介した。

(07/12 16:34)


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