2004参院選

2:為書き


「保険」のつもり、各陣営に配る



天井から壁までずらり。「これがないと盛り上がらないねえ」と、選対本部のひとり=横浜市で

 筆幅5センチ。躍るような「祈必勝」の文字が選挙事務所にひしめく。よくみると文字は印刷。右上の「為(ため)○○殿」だけを、あとから書き加えたものが多い。

 「為書き」は「応援してます」の意思表示で、陣営の士気を高める。「檄(げき)ビラ」「絵ビラ」とも呼ばれる。

 横浜市の候補の事務所には、届いた50枚以上を壁だけでは張り切れず、天井までびっしり。

 事務所側が頭を悩ますのは張り出す順番だ。「葬式の花輪と為書きは同じ順」で、相手の立場や肩書に気を使う。「もっと偉い人」が、後から来た場合はあわてて張り替えるという。

 運動員が敵陣を偵察に行くと、自分たちにくれたのと同じ業界団体や首長からのものがある。贈る側には「保険」の意味合いもある。

 東京の新顔陣営は、もらった100枚以上を丸めて奥にしまった。代わりに、B4判1枚に国会議員や各種団体の名前をまとめ、張り出した。

 「怒られちゃうかなあ。でも、普通の有権者が事務所に来たら、どう思うかなと思って」。候補者と家族の写真がゆったり棚に並んでいる。

(朝日新聞2004年6月25日夕刊紙面)


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