朝日 地球会議2017特別協賛企業・団体による 特別講演・登壇

朝日 地球会議2017 特別協賛企業・団体による 特別講演・登壇 広告特集 企画・制作 朝日新聞社メディアビジネス局

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パネル討論
「海底に眠る資源を探る -Team KUROSHIOの挑戦」

横田 浩明 三井造船 企画本部 海洋事業推進部長

「Team KUROSHIO」とともに、海底から資源を採取する技術に挑む

三井造船は船づくりを中心とした事業を展開していますが、それ以外も実は1990年代から、深海への挑戦ということで自律型海中ロボット(AUV)の開発などに取り組んできました。こうした長い歴史を経て、現在、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)、東京大学生産技術研究所などと共に「Team KUROSHIO」を結成し、無人での超広域高速海底マッピングについて競う「Shell Ocean Discovery XPRIZE」に参加しています。

これまでの調査によると、世界でも6位の広さをもつ日本の海(領海と排他的経済水域)の海底には多様な資源が豊富に眠っていることが分かっています。例えばメタンハイドレート。これは水分子がメタン分子を閉じ込めてつくる氷状の物質です。メタンというのは実は都市ガスの主成分で、都市ガスのほぼ90パーセントがメタンです。他にも、銅や鉛、さらにゲルマニウムなどのレアメタルといった非常に貴重な金属を含んだ海底熱水鉱床や、マンガン、ニッケルなどの資源を含むマンガン団塊、ランタン、ネオジムといった最近注目されるレアアースを含むレアアース泥などがあります。こうした資源は、今後ますます需要が増える、モーターやバッテリーに使われます。

このように存在が確認された資源をどう採取しようかということになります。そこで今、国も国策として取り組んでいるのが、これを海底から採る技術開発です。私たち三井造船グループはまさに今、ここに挑戦しています。

海底資源採取に必要な技術提供が可能な三井造船グループ

三井造船はこれまで、水深1万メートルを超えるような水中ロボット、それから浅いところまで幅広い海域をカバーする水中ロボットを開発してきました。さらには、大陸棚を測量する船や掘削船を作っています。人類史上初めてマントルや巨大地震発生域への大深度掘削を可能にする地球深部探査船である「ちきゅう」の船体部も当社が作っています。

さらには海底の石油ガスの世界で言うと、浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備、通称FPSOというものがあります。これは、海底からガスや石油を取り出す際に、世界中で最も多く使われている洋上の設備です。この設備の建造に当社では取り組んでいます。さらに当社グループには、このFPSOの設計、建造、リース、チャーター、あるいはオペレーション、メンテナンスサービスを提供する日本で唯一の会社である三井海洋開発MODECがあります。MODECのFPSOは世界中の様々なエリアの海底から石油を生産しています。

このように、様々な技術が三井造船グループ内に備わっています。しかし足りないものがまだあります。それが海底資源を掘るための技術です。そこで世界中あるいは国内、いろいろなパートナーを探し回りました。その結果、ドイツのMHヴィルトという会社と手を組んでいます。この会社の特徴は、調査研究ではなくビジネスとして海底から船上に固体を上げるということをしています。この固体というのがポイントで、例えば石油は液体、天然ガスは気体で、これらを海底から掘って上げてくるというのは従来からやられています。ところが、固体を深い海底からあげてくることをビジネスとしてやっているというのは世界中探したのですが見つかりませんでした。MHヴィルトは海底からダイヤモンドを掘る技術を持っている会社です。しかも1990年から25年以上に渡ってやってきているという非常に長い実績と実力を持っています。

こうして技術のカードは揃いました。しかし技術だけでは海底資源を採れません。あと何が必要かというと、海底の地図です。海底の資源を採ろうと思ったとき、海底の地図が必要です。ところが、今は海底の地図が十分にないのです。

三井造船グループとして様々な技術を持っていますので、私たちはその技術を使ってぜひ海底資源を手掛かりに、深海の海底に挑戦して世の中の役に立つようなものを提供できればと思います。その時に、右手には必ずTeam KUROSHIOが作ってくれた海底の地図を携えてということになるでしょう。ぜひTeam KUROSHIOを皆さんも応援してください。

横田 浩明

三井造船 企画本部 海洋事業推進部長

1961年生まれ。九州大学卒業後、85年三井造船に入社。海洋調査船、漁業調査船、海洋測量船、海洋実習船、気象観測船、巡視船を含む様々な種類の船舶の設計、プロジェクトマネージャーなどを経て、2013年より現職。東京海洋大学での非常勤講師も経験。

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