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神奈川大学大学院人間科学研究科臨床心理学研究領域
充実した「スーパーヴィジョン・システム」で、実践力の高い臨床心理士を養成

神奈川大学大学院人間科学研究科
臨床心理学研究領域 杉山 崇教授

 スクールカウンセラーや職場のメンタルヘルス対策など、様々な場で心のケアをする臨床心理士。この資格を取得するには、日本臨床心理士資格認定協会が指定する大学院に進学することが第一歩となる。神奈川大学大学院人間研究科臨床心理学研究領域も協会指定の大学院だが、杉山崇教授は「修士課程の2年間でいかに臨床心理士に必要な能力を身に付けるかが重要ですから、学内の心理相談センターでの実習を始め、実践力の養成にこだわったカリキュラムを設定しています」と話す。

全国でも数少ない「A評価」を獲得したカリキュラム

 心理系では初の国家資格になる「公認心理師」が誕生するが(2018年に第1回試験を実施予定)、現在、この分野で最高峰に位置する資格とされているのが「臨床心理士」だ。民間資格ではあるものの、カウンセラーやセラピストなど心のケアを行う専門職として知られており、特に女性に人気が高い。この臨床心理士資格を取得するには、日本臨床心理士資格認定協会が指定する大学院を修了して、資格試験を受験して合格しなければならない。指定大学院には修了後にすぐに試験を受験できる1種(159校)と、1年以上の実務経験が必要な2種(9校)があるほか、専門職大学院も6校ある(2017年4月1日現在)。

 神奈川大学大学院人間科学研究科臨床心理学研究領域は2009年に設置され、翌年から1種の指定を受けている。同研究科には、ほかに人間科学研究領域(応用実験心理学分野、スポーツ健康科学分野、地域社会学分野)もあり、入学定員は研究科全体で12人に設定しているが、そのうち半数が臨床心理学研究領域という。

「臨床心理士を目指す入学者の約8割は女性で、社会人も少なくありません。また、新設された国家資格の公認心理師との違いですが、臨床心理士はスクールカウンセラーなどとして単独で業務ができますが、公認心理師は医師の指示で活動する資格です。その将来性などはまだ判断できませんが、現状で心理のプロを目指すなら、やはり臨床心理系の大学院が確実と言えるでしょう」(杉山崇教授、以下同)

 カリキュラムは日本臨床心理士資格認定協会が指定する科目を中心に構成されており、実習が多いのが特長だ。特に学内の「心理相談センター」や連携する病院の心療内科などで行う「臨床心理実習」の指導が充実している。

「臨床心理では悩みを抱えて相談に来る方を『クライアント』と呼び、1つの案件を『ケース』と呼びます。本研究科では大学院生でも修了までに平均して4つのケースを担当するのが際立った特長です。クライアントも小学生から社会人まで幅広く、終了まで半年から1年程度の長期にわたることもあります」

こうした臨床心理実習には、相談後に内容と対応についてプロのカウンセラーが助言・指導する「スーパーヴィジョン」を行うが、同研究科では独自の「スーパーヴィジョン・システム」を導入していることも特長だ。

「『スーパーヴィジョン・システム』には、『個人スーパーヴィジョン』と『グループ・スーパーヴィジョン』があります。前者は心理相談センターで大学院生が担当したケースを経験豊富なクリニカル・スタッフがアドバイスします。クライアントとの面接を終えるごとにスーパーヴィジョンを毎回受けるので、理解を深めながらカウンセリングを実践できます。グループ・スーパーヴィジョンでは専任教員がティーチング・スタッフとして、大学院生がチームで行う面接の練習(ロールプレイ)に参加。もちろんクリニカル・スタッフとティーチング・スタッフは臨床心理士の有資格者です。両者が協力体制をとることで、それぞれの専門性や経験を活かした指導が可能になるのです」

日本臨床心理士資格認定協会では指定大学院を3年ごとに視察しているが、同研究科は2013年の審査で全国でも数少ないA評価を獲得した。

「本学ならではのスーパーヴィジョン・システムをはじめとした丁寧で実践的なカリキュラムや、臨床心理士試験の合格率が80~100%と平均(2016年度は62.9%)を大きく上回っていることが評価されたのだと思います。ちなみに、A評価は1種指定校の約1割程度と言われています」

会社員の職場復帰をサポートする「リワークプログラム」でも活躍

 臨床心理士の活躍の場は、児童や生徒とその保護者などの相談に応じるスクールカウンセラーが知られているが、ほかに病院の精神科や心療内科、児童相談所をはじめとした福祉分野など多岐にわたる。特にここ数年で増えているのは、うつ病や精神的な理由で休職した会社員が職場復帰するための「リワークプログラム」だという。

「うつ病は私の研究テーマでもあり、リワークプログラムでは、なぜうつ病になったのかという自己理解を深めることを重視しています。原因が分かっていれば、再発しにくくなりますからね。リワークプログラムは、企業が病院や心療内科のクリニックに依頼して行うケースが多いです。基本的には正社員が対象ですが、近年は非正規雇用が増えていますから、こうした方々をどのように支援するかが課題になっています」

 臨床心理士へのニーズが高いのはスクールカウンセラーで、2~3校程度兼任すれば、サラリーマンの年収程度の収入は得られる。しかし、やりがいを感じられるのは病院勤務だという。

「心療内科や精神科では症状の重い患者さんも少なくなく、医師の指示を受けながら、心理テストやカウンセリングを実施して、病気の原因やメカニズムを突き止めます。これは非常に難しい作業ですが、それだけに勉強になります。ですから、大学院修了後はまず病院で腕を磨き、その後に教育や福祉などの専門分野に進むのが臨床心理士として理想的なキャリアパスになると思います」

就職率は100%。確実に臨床心理士への転身をはかることが可能

 神奈川大学大学院人間科学研究科臨床心理学研究領域では社会人入試を実施している。授業は昼間に設定されており、仕事との両立は困難ではあるが、通常は2年の修業年限を4年に延長できる長期履修制度を導入。なお、入学前にどんな授業が行われるかを体験できる「トライアルコース」もあるので、これで内容を確認してから受験を考えることも可能だ。

「本研究科ではビジネススクールのように社会人経験が大学院での学びに直接役立つことはなく、臨床心理をゼロから学んでいただきたいと思います。でも、修了後は様々なクライアントに対応しなくてはならないので、人生経験が豊富な方のほうが役に立つアドバイスやサポートができるでしょう。また、“成長支援第一主義”を掲げている本学では大学院生に対しても丁寧な就職支援を行っており、就職率は例年100%(2017年3月修了生:就職希望者6人、就職決定者6人)。臨床心理士への転身を本気で目指したいという社会人に来ていただきたいですね」