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公認会計士を目指して専門職大学院に入学。
充実した環境で勉強に打ち込み見事合格! 念願の独立開業を果たす
明治大学専門職大学院会計専門職研究科2009年修了 天野 修さん

 公認会計士をはじめとした難関国家資格は、取得すれば独立開業が可能になるが、社会人が目指すにはリスクも伴う。だが、2009年に明治大学専門職大学院会計専門職研究科を修了した天野修さんは「キャリアチェンジの最後のチャンス」と自らを鼓舞して信用金庫を退職。大学院の勉学と受験勉強に打ち込んで公認会計士試験に見事合格。昨年末に個人事務所を設立したが、「大学院で基礎をしっかり学んだことが大きかった。早朝から使用できる自習室など環境も充実していました」と当時を振り返る。

1972年千葉県生まれ。明治大学商学部卒業後、東京ベイ信用金庫に入社。支店での融資や預金、法人営業などを経験した後に本部経営企画部に異動。2007年1月に退職。同年4月に明治大学専門職大学院会計専門職研究科に入学。09年卒業。同年秋に公認会計士試験に合格して、会計事務所に転職。2015年12月に独立して、天野公認会計士事務所を設立。

——公認会計士を目指そうと思ったきっかけは何ですか?

 大学を卒業して10数年ほど信用金庫に勤めて、店頭での融資や預金から、外回りの法人営業などを担当。その後に本部に異動して総合企画や資産管理まで経験させていただきました。それなりにやりがいはありましたが、次第に組織の中で働くことに向いていないと思うようになり、また自分の殻を破るようなチャレンジをしたいと強く考えるようになったのです。

 そこで会計系では最難関であり、独立開業も可能な公認会計士の資格に挑戦しようと決意。転職可能なタイムリミットといわれる35歳を目前に思い切って退職したのです。

 実は大学時代に簿記2級を取得していたほか、在職中に銀行業務検定など金融業界の各種試験に合格しており、多少の自信もあったことから税理士試験(簿記論)を受けたことがあるのですが、結果は惨敗。公認会計士を目指すなら、基礎的な理論からしっかり学び直さなければならないと思い、専門職大学院に入学することにしました。

——明治大学専門職大学院会計専門職研究科を選んだ理由を教えてください。

 母校だったこともありますが、奨学金制度が充実していて、授業料を半額程度に抑えることができました。この研究科は昼間授業なので在学期間の2年間は働けません。それまでの預金で学費と生活費を賄いましたが、それほど余裕はなかったので、奨学金をいただけたのは正直言って大変助かりました。

——入学後のスケジュールを教えてください。

 「絶対に公認会計士国家試験に合格する! そうでなければ大学院の2年間は無駄になる」と思っていましたから、朝から晩までずっと勉強していました。

 起床は5時半。家を出るのが6時半で、キャンパスには7時過ぎに着き、自習室に行って勉強。講義が始まるのが午前9時。授業は1日に3コマぐらいだったので、午後3時までには終わり、その後は再び自習室で夜8時ぐらいまで勉強。帰宅して食事と入浴をささっと済ませて、また勉強。就寝は12時頃。1日10時間以上は勉強しましたね。

 学部時代に通いなれたお茶の水キャンパスですが、建物が新しくなっていて、自習室も十分な広さがあり、とても快適でした。朝7時から夜10時まで空いていて、土日も利用可能。入れないのは盆と正月ぐらいでしたから、ここをベースにして勉強しました。加えて、上階に教授室があったため、分からないことがあればすぐに質問に行けました。おかげで、勉強に関して不安に感じることはなく、集中できました。

——試験対策はどのようにしましたか?

 会計専門職研究科といっても講義内容はあくまで学問中心ですから、資格スクールの通信講座も受講して、そちらで受験対策をしていました。野球にたとえれば、キャッチボールや素振りなどの基本的な練習は大学院で、相手投手が直球か変化球でくるかという分析をして、その対応を練習するのが資格スクールというイメージです。

 この2つを並行して進めていたので、1日中机に向かわないと間に合わなかったわけですが、公認会計士試験合格という一つのプロジェクトを成功させるためですから、逃げたいとかネガティブな気持ちは全くなかったですね。

 なお、明治大学では大手資格スクールと提携していて、費用の割引制度もあるんですよ。

——大学院で良い思い出は何かありますか?

 クラスメートには学部から上がってきた若い学生もいて、彼らとの交流が良い思い出になりました。グループ研究などでチームを組むと、金融機関に勤務した経験があるだけに、頼りにされていたようですね。決して優等生ではありませんでしたが、ある程度は社会人として見本にならなければいけない。それがほどよいプレッシャーになり、さらに勉強に打ち込むことにつながったと思います。

——公認会計士試験合格から開業までの道のりを教えてください。

 公認会計士試験には短答式試験と論文試験があります。このうち短答式は会計専門職大学院を修了すると、4科目中3科目が免除されますが、私は在学中に合格しようと思っていたので、大学院2年目の2008年に受験。そのときは短答式に合格したものの論文は不合格。すごく悔しかったですね。で、翌年には論文試験にも合格。会計事務所に転職して経験を積み、2015年12月に「天野公認会計士事務所」を東京の亀戸(江東区)に開設しました。

——夢を叶えた感想はいかがですか?

 これがゴールではなく、これからが本格的なスタートです。ただ、完全に自分の裁量で仕事ができることは独立した最大のメリット。時には徹夜することもありますが、それもありがたいことなのです。逆に1週間後のスケジュールが真っ白だと不安で眠れなくなりますよ(笑)。

 税理士登録もしているので、現在の仕事の割合は、監査業務3割、税務コンサルタント7割。コンサルティングでは顧客である中小企業の社長さんからかなり深い話まで伺うので、そうした信頼関係を構築できるのが大きなやりがいといえるでしょう。

 今後は弁護士や司法書士、社会保険労務士など「士業」の方々と連携しながら、M&A(企業の合併・買収)などの案件にも取り組みたいですね。

——これから大学院を目指す社会人にメッセージをお願いします。

 何か大きな目標を持っていて、達成のために大学院での学業が必要なら、悩んでいないですぐに入学することをお勧めします。

 中でも公認会計士や税理士は所定の単位を取得するなど大学院を経由することで一部科目免除を活用すれば、その資格取得がぐっと近づきます。大切なのはどんな方法で取得したかではなく、その資格を活用してどんな仕事をするかです。ですから、迷わず最短ルートを選ぶべきだと思います。

参考:大学院生の1週間のスケジュール例(修士1年前期の場合)

9:00-10:30
1限
1週間の学習計画を立てる 監査実施基準 資格試験勉強
教育補助講師室にて補講
予習または
資格試験勉強
監査職業倫理
10:40-12:10
2限
財務会計A 監査実施基準のレポート作成 法人税法Ⅰ 教育補助講師室にて補講 監査職業倫理のレポート作成
13:05-14:30
3限
財務会計Aの復習 業績管理会計 法人税法Ⅰのレポート作成 予備校
資格試験対策等
会社法Aの予習
14:40-16:10
4限
翌日の予習 業績管理会計の復習 財務会計B 会社法A
16:20-17:50
5限
資格試験勉強 予備校
資格試験対策等
財務会計Bの復習 1週間の復習
友達と情報交換など

※黄色が授業。