抹消血流を改善

ヨーロッパで古くから健康法に取り入れられてきた「カシス」。その働きの正体が、近年次第に解明されている。

『日本サーモロジー学会誌』(第 23巻 第4号:194-201(2004))に発表されたデータによると、カシスを摂取することで、冷水につけた後の手の温度を早く回復させた。これは、カシス特有のポリフェノール「カシスアントシアニン」が、末梢血管の血流を改善するはたらきを持っているからと考えられる。

血液は末梢血管を通じて全身の細胞へ送られる。酸素や栄養素を全身に送り届けるほか、体温を保つという働きもある。血液が十分に送り届けられることで、肩こりや冷え性などの改善につながる。

くま改善にも期待

カシスアントシアニンの末梢血流改善効果を確認するには、目の下にできる「くま」に着目するとわかりやすい。

皮ふ科学の第一人者である市橋正光(まさみつ)医学博士によると、「目の下の皮ふは卵の薄皮ほどの薄さで、皮下組織の色が透けて見えやすい。疲れやストレスで酸素が足りなくなると、血液の色が赤黒くなって真皮や皮下組織の色も暗い色になる。その色が皮ふに透けて、黒っぽい“くま”が現れる」という。

市橋博士は「カシスの摂取で血流が改善すると、目の下の皮膚と皮下組織の色が明るくなり、くまが現れにくくなることが期待できる」として、くま改善へのカシスの有用性に注目している。

緑内障の進行抑制にも可能性

日本人の失明原因の第1位である「緑内障」も、目の血流障害との因果関係が注目されている疾病だ。

緑内障の原因ははっきりと突き止められていない。しかし、2012年に札幌医科大学眼科学講座大黒教授グループが論文発表した臨床試験によると(※1)、緑内障患者にカシスアントシアニンを2年間連続摂取してもらって経時変化をを見た結果、目の血流が改善され(上図)視野狭窄の進行がゆるやかになった。

目の下のくま改善という観点からも、緑内障の進行抑制という観点からも、カシスの血流改善効果への注目はさらに高まりそうだ。

日本カシス協会理事

市橋 正光医学博士

神戸大学名誉教授、同志社大学アンチエイジングリサーチセンター客員教授
再生未来クリニック神戸院長


 
緑内障治療の際にカシスを加えて比較 正常眼圧の緑内障患者に、2年間連続して試験食品を摂取してもらい、緑内障の標準的治療にカシスアントシアニン50mgの摂取を加えた場合とプラセボ(偽薬)を加えた場合を比較した。
もっと詳しいカシスのチカラについてはこちら 日本カシス協会