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中学受験 SAPIX 小学部

今、日本の教育は大きな転換期にある。大学入試も中学高校の授業も、新たなかたちを模索している。そのような状況のなか、名門校ではどのような授業を行っているのか。長い歴史の中で築き上げてきた伝統の授業スタイルを、時代に合わせてブラッシュアップしてきた灘中学校・灘高等学校を取材した。

INTERVIEW

生徒の知的好奇心を尊重し、対話を通して、ともに考える

灘中学校・灘高等学校
河内一樹 教諭 数学科主任=写真左
八田陽児 教諭 =同右

授業の内容は各教員に一任

──御校の数学教育の特色を教えてください。

河内 数学に限らず、本校では生徒の知的好奇心を尊重し、まずは自分の頭で自由に考えてもらうことを大切にしています。そのため、生徒一人ひとりと向き合うなかで一番よい授業が行えるよう、中身や指導法については教員に一任しています。板書で教える先生もいれば、パワーポイントを使う先生もいますが、みなさん毎年、常に工夫を凝らし、知恵を絞り、より良い授業を追求しています。

八田 私も、一方的に最初から決められた内容を教えるのではなく、生徒を巻き込み、彼らとの対話を通して、一緒に授業をつくりあげていくよう心がけています。そのような授業では、こちらがたじろぐような質問をしてくる生徒もいて緊張感がありますが、私自身も生徒から学び、成長させてもらっています。

6年間で効率的に手厚い教育を行う

──御校では学年ごとに編成した担任団が6年間、持ち上がりで各教科を教えます。数学教育におけるメリットは、どんなところにありますか。

河内 6年間、教員が同じ生徒を見守り続け、必要なときに適切なサポートをできることが一番のメリットです。また、中学と高校のカリキュラムで重複している箇所を整理し、効率的に順序立てて教えられます。本校の場合、中学の数学は中2の1学期までに終わらせ、その分、通常の進学校より高校数学の授業に時間をかけています。

八田 高校数学は内容が急に抽象的になり、答えより論理的な過程を説明することが重視されます。そのような力をつけるには基礎からの積み上げが大事で、そこを怠っていると一気についていけなくなってしまいます。そこで本校では、中学と高校の数学を一体に捉えたうえで、両者の移行期をじっくり丁寧に教えるようにしています。

──御校では授業以外の数学系の取り組みも活発ですね。

河内 数学研究部では、中学1年で高校数学すべての内容を学び、中2から大学のテキストをゼミのようなかたちで輪講しています。「数学オリンピック」に自主的に挑戦する生徒も多いですね。折り紙でギリシャの作図不可問題を解く土曜講座を設けると、多くの生徒が熱中してくれます。

──御校で培った数学の力を、将来どのように生かしてほしいと思いますか。

河内 数学力とは広くいえば、論理的にものごとを分析し、問題を解決し、他者に説明する力です。そのような力は、社会のあらゆる問題を解決するうえで役立ちます。これからますます必要とされますので、学生時代にしっかりと身につけ、社会の幅広い分野で活躍してほしいですね。

先生と生徒が一緒に 
数学の世界を楽しむ

八田先生が担当する中2数学の授業でこの日取り上げるのは、高校1年の範囲となる「三角比」。最初に小テストが始まると、にぎやかだった教室が一気に静かになり、その集中力に圧倒される。その後、プリントを隣同士で交換して答え合わせ。隣で教え合ったり、何人かが集まって話し合っていたりと、クラスの仲の良さが伝わってくる。

続いて、正弦定理や余弦定理を使い、三角形の全ての辺の長さと角度を導く「三角形の決定」について、板書しながらの解説が始まる。授業自体はオーソドックスなスタイルだが、熱心にノートをとる生徒がいれば、ノートを一切とらない者、何かと先生に茶々を入れる生徒などもいて、かなり自由な雰囲気だ。

たまに、先生が言うつもりだった答えを先に言ってしまう生徒もいて、教室にどよめきが起きる。ただ、このような雰囲気は、先生が自らつくりあげているようだ。授業中、八田先生は「○○さん、これについてはどう?」などと、しきりに生徒に問いかけていた。

最後は、今日学んだ内容をもとに問題をつくらせることで、より理解を深める。次回は、生徒たちが考えた問題から小テストを出す予定だ。とにかく先生と生徒の距離が近く、みんなで数学の世界を楽しむ雰囲気、知的好奇心に満ちた授業だった。

※掲載内容は取材・作成当時のものです。
灘中学校・高等学校
兵庫県神戸市東灘区魚崎北町8-5-1 
TEL.078-411-7234
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