最初、オカラを飢餓に苦しむ国で食べてもらおうと思ったら、ゴミ扱いしているものを世界にもって行くのかと非難されました。言葉にして何かを伝えるのは難しいし、優れた研究もちゃんと伝わって広がらないと意味がない。そういう意味でも今回のプレゼンはとても勉強になりました。(吉井)
私たちはこのオカラ苗ポットを何とか世界に広げたいんです。だからどうしても海外に行かなくてはならない(笑い)。みんなの代表で来ているので責任重大です。将来はオカラ苗ポットをビジネスにするとか、この研究を生かせる仕事がしたいですね。(小川)
私は美容師になるのが昔からの夢。でもオカラ苗ポットの研究は今後も続けて、ずっとかかわっていきたいです。(遠山)


1.はじめに
私たちの地元である北九州市では、2001年10月に全国初、農水省の新規事業「食品リサイクル施設推進モデル実証事業」としてエコタウンに食品リサイクル工場が建設・操業されました。この工場では主にオカラを乾燥させて長期保存できるように加工をした、「乾燥オカラ」の生産をしています。しかし、この「乾燥オカラ」をスーパーなどで見かけるわけでもなく、「乾燥オカラ」を使った料理が食卓に増えたという実感もありません。このことをきっかけに私たち環境化学部は、次世代を担う市民として、身近な生活から取り組める「環境活動」がないだろうかと考えました。そこで考案したのが「オカラ苗ポット」です。
2.研究内容
オカラにはK(カリウム)・P(リン)そしてN(窒素)がバランスよく含まれ、植物の肥料として有効的な資源として考えることができます。私達は、オカラ苗ポットの窒素などの有機成分が土中で分解され、植物が吸収しアミノ酸・タンパク質などの有機窒素化合物を合成すると仮説を立てました。オカラ苗ポットが土中で分解され、植物の肥料としてはたらけば、自然の力を利用した物質循環が成り立ちます。
現在試作している「オカラ苗ポット」は、1.乾燥オカラ 2.バイオマス廃棄物である昆布から抽出したアルギン酸ナトリウム 3.竹炭 4.イ草 5.ミツロウの5つを原料にして作っています。アルギン酸ナトリウムはオカラを固化させるための結着剤、竹炭は土壌改良剤として抗菌・殺菌効果を期待しています。イ草は長い繊維質を利用して、苗ポットの強度を増すようにするため、ミツロウは撥水効果のため、といった様々な視点から研究を深めてきました。
3.今後の目標
今後は、オカラ苗ポットのカビを抑制し、土の中での分解速度と肥効性についての研究を進めていきたいです。そして産業廃棄物であるオカラなどを資源として活用した苗ポットを世界中の砂漠化が進んでいる地域で緑化活動の普及に貢献したいと思っています。また、現在は地域の小学校と共同して「オカラ苗ポットを環境教育の教材として実用化」の実施を試みています。そして、オカラ苗ポットを環境教育の教材として全国への普及を目指しています。



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