小学校の生活科の体験学習で、汚れた川を見たのが研究を始めたきっかけ。それから川の汚れの調査と浄化装置の製作に取り組むようになり、気がついたら10年たっていました。小学校の頃は両親から、中学からは先生や研究所の方々にアドバイスをいただいています。一番大変だったのが浄化装置づくり。理屈では合っていても、実際にやってみるとなかなかうまくいきません。途中でやめたくなったこともあったけど、やっぱり研究やものをつくるのは楽しい。賞を取る自信は全然ありません。JSECで発表できただけで幸せです。今、沖縄の自然も汚れてきていて、環境ホルモンに興味があります。将来は科学者になって、環境の研究を進めたいと思います。





 自分の名前が呼ばれたときは、言葉もでないほどびっくり。壇上でも頭が真っ白でした。そのうえYKK特別賞までいただけるなんて、まるで夢のようです。研究に協力してくれた両親も、とても喜んでくれると思います。長年続けてきたことがやっとむくわれた感じ。途中でやめなくて本当に良かったです。これであこがれのキュリー夫人に少し近づけたような気がします。ある審査員の方が「今をゴールだと思わずスタートだと思いなさい」と言われましたが、これから心機一転、さらにがんばります。



 この研究は、沖縄県の河川を10年間に渡って調査してきたものである。北部、中部、南部にそれぞれ10の観測ポイントを置き、研究を行っている。研究では、視点を川の汚れ具合と浄化装置製作におき、様々な実験を行った。汚れ具合では、透視度調べや蒸発実験、浮遊物質調べ、パックテストなどを試みた。年ごとに比較すると、ポイントにおいたどの河川からも水質汚染の悪化が見られる。平成12年度では家庭で使われる洗剤をパーセントごとに分けて水に薄め、洗剤が川に及ぼす影響を植物で調べた。結果、原液の0.1%まで洗剤で薄めなければならないことが分かった。これより、河川の浄化の必要性を知り、浄化装置製作に取り掛かる。粒の大きさに違いをつけて浄化の実験も行った。特に珊瑚の死骸を用いた浄化装置の実験では、珊瑚の死骸は浄化作用が高いことも分かった。平成14年度からは、河川と酸素の関係、底質調査にも関心を持ち、溶存酸素調べや強熱源量など化学的な研究も行った。実験結果から、生活排水が多く流れる川には水中に含まれる酸素量が少ないことが分かった。今後、酸素を導入した浄化装置製作が考えられる。またパックテストの結果から川ごとに底質と水質を比較すると、底質はCOD(化学的酸素消費量)の値が非常に高いことが分かった。そこで底質には含まれる酸素量が少ないのではないかと考え、底質酸素有無対照実験を試みた。この実験より、酸素を挿入することでアンモニウムなどの有害な物質の量が減ることを突きとめた。つまり、底質も水質と同様に酸素によって浄化されると考えられる。しかし酸素を送りこむことだけでは浄化作用にはあまり繋がらないことも分かった。底質自体を浄化するには長期間が必要なのである。そのため、次の課題として、底質に酸素を挿入する時に酵素的働きを持つものをつくり、出来るだけ浄化が促進される方法を研究している。



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