バッチ交換で、世界中に友達づくり
「Do You have a pin?」──期待と緊張の入り交じった表情でISEF会場に到着したJSEC遠征団を、最初に出迎えたのはこの言葉だった。ISEFでは、参加者がそれぞれ持ち寄ったピンバッジを交換しあうことが伝統になっている。初日の今日、登録手続きのために立ち寄った会場で、さっそくこのバッジ交換が始まった。世界の高校生たちはとにかく積極的。初めて見かける人に、次々と声をかけていく。最初はちょっとおされ気味だった日本の若者たちも、すぐにバッジ交換の楽しさに目覚める。とくにJSECチームが用意した富士山をかたどったバッジは大人気。ニューヨークの高校生たちが「It's a cool」と奪い合いをするほどだった。
 初日は、夜7時からISEF参加者たちがこのバッジ交換をしながら交流を図るスチューデント・エクスチェンジが開催された。このイベントは大人は一切シャットアウト。ディスコ音楽がガンガンにかかり、踊りだす子もいるほどの、初日とは思えないハイテンションのパーティーだったようだ。
 
 私たちがスチューデント・エクスチェンジの会場に着いた時には、会場内ではもうすでに、ピンバッジ交換をする人や、ソファを囲んで会話する人でいっぱいだった。テレビの取材も来ていて参加者にインタビューしていた。人込みにまぎれこんでみると、日本人が珍しいのか向こうから積極的に声をかけてきてくれた。どうも「Where are you from?」が声をかける時の決まり文句のようだ。ピンバッジ交換をするとすぐに離れていくこともあったが、こっちに興味をもってくれ、出身や研究の内容、日本のことを聞いてくる人もいた。大部分は日本へ来たことがあって、日本を気にいってくれている人たちだった。彼らの話からするとどうも外国人にとっての日本の観光地は、東京、京都、奈良、神戸、北海道みたいだった。「Where are you from?」「I'm from Japan」「Oh! Japan! I'm from California」「Wow!」「Do you have a pin?」「Yes,Which do you like?」「I want this!...this is California's national flag.do you have a this one?」「I don't have.I want this!」「OK!」「Thank you!!」「Thank you!!」・・・とこんな感じだ。簡単そうだが、ネイティブのしゃべりがやけに速いので初めは聞きとりにくい。また、発音がちゃんとできていないみたいで相手に伝わらないこともしばしばだった。中学、高校で文法をやらずに英会話の勉強をしたほうが役に立つなと思った瞬間だった。ネイティブの英語の教師をもっと増やせばいいのに・・・。実際、日本人以外は、同じアジアの中国でも英語がペラペラだった。他の国ではどんな英語の授業が行われているのか、ちょっと知りたくなったりもした。発音、リスニングで四苦八苦はしたものの、スチューデント・エクスチェンジでは、世界中の人々と交流でき、日本ではなかなかできないことなのでとても楽しかった。集めたピンバッジは記念として大切に持って帰ることにする。

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