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井上 授業で学んだことをきっかけに、1年生の時に仲間4人と任意の研究として始めました。今はこの2人で続けています。研究の一番の成果は「研究の楽しさを知ったこと」ですね。この3年間、授業や部活動が忙しくなって研究から離れていた時期もありましたが、興味があるからこそ、再開して続けられたと思っています。プレゼンですか? 大きな大会なのでとても緊張しました。 山本 数学が苦手で、積極的にやったほうが好きになれるかなと思って研究に参加しました。研究は自分たちで考えていくので、授業とは違ったおもしろさがあります。3年間やってみて、数学っておもしろいなと感じています。プレゼンは、思ったよりも緊張せずに発表できたと思います。 |
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井上 受賞だなんて、まだ信じられません。ありがとうございます。学校の部活動とは別に研究を続けてきた僕らは、研究時間を確保するのが大変でした。それでも研究してきたのは、研究には楽しさやおもしろさ、そして発見する喜びがあるからです。ぜひ多くの人に研究の魅力を知ってもらいたいですし、体験してほしいと思います。 山本 結果が出せて本当にうれしいです。苦手科目だった数学ですが、大好きな科目になりました。世界には私たちと同じような研究をしている人がいるかもしれませんし、ISEFが今から楽しみです。 |
1.研究の動機 私たちの研究はk-パスカル三角形の自己相似性に関するものである。この研究は1年生時の数学の授業のとき、(x+1)nの係数で構成されているパスカル三角形を学んだことに始まる。特に興味を覚えたことは、パスカル三角形が11のべき乗としてもみることができるということであった。そこで、色々な数のべき乗の三角形をコンピューターでプリントアウトしそれを考察した。その結果、注目したのが、111のべき乗が作る三角形である。この三角形は上の段の隣り合った三つの数を足して下の段が形成されており、パスカル三角形に非常に類似した性質をもっていた。さらにそれは(x2+x+1)nの係数になっていた。そこで私たちはこの数字の三角形を3-パスカル三角形と呼んで研究を始めた。まず、3-パスカル三角形を斜めに足すと3-フィボナッチ数列が現れることを発見した。ところで、フィボナッチ数列F(n)に対しF(n)/F(n+1)の極限は黄金比(−1+√5)/2であることが知られている。3-フィボナッチ数列のF(n)/F(n+1)で同様の操作を行ってみると、その極限はx2+x+1=1/xのただ1つの正数解に収束することがわかった。黄金比をx+1=1/xの解と考えると、この発見は黄金比の一般化であると思われるので、その解を超黄金比と呼んだ。私たちは3-パスカル三角形をさらに一般化し、(xk+xk-1+…+1)nの係数で構成されるk-パスカル三角形を考えた。それを斜めに足すとk-フィボナッチ数列が現れ、その分数列の極限値をαとすると、これはxk+xk-1+…+1=1/xの解である。さらにk-パスカル三角形にはk次元三角錐数が潜んでいた。一方、k-フィボナッチ数列のmで割った余りの数列は周期性を持つこと、k次元三角錐数も周期を持つという事実に非常に興味を覚え、私たちの発見したk-パスカル三角形にも周期性があるのではないかと睨んだ。また、パスカル三角形(mod 2)はシェルピンスキーのガスケットになっていることはよく知られている。シェルピンスキーのガスケットは自己相似性をもつ図形である。そうであるならば、私たちのk-パスカル三角形にも同様な自己相似性があるのではないだろうか。今回この点に関して私たちの研究成果を以下に報告する。(なお上に書いたことは2006年8月の日本科学教育学会のU-18コンクールで発表したものであり、以下の結果はそれ以降の新しいものである) 2.研究結果 私たちはk-パスカル三角形の構造に関する多くの研究データから以下の予想を得た。 (1)k次元三角錐数mod mは周期的である。(これは証明できた) (2)k-パスカル三角形mod mはmが素数pのとき自己相似性を持つ。 (3)自己相似性は、周期的に現れるいくつかの行といくつかの列を無視し、それらをスキップさせて考えることで、次々とk-パスカル三角形の自己拡大が起こる。 (4)スキップさせる行数と列数に関しては、関係「列数+(k-2)=行数がある。 (5)k-パスカル三角形(mod p)の行のスキップに関して、Lをスキップさせる行数とすると、pはL+2の約数である。 (6)k-パスカル三角形(mod p)でLをスキップさせる行数とすると、(1)k≦pのときL=p-2、(2)p<k≦p2のときL=p2-2、(3)p2<k≦p3のときL=p3-2、(4)p s-1<k≦ps-2 3.まとめ・展望 私たちは、k-パスカル三角形の自己相似性の発見を目指し、コンピューターで多くの様々なデータを集めた。それを幾度となく睨み、発見した結果の美しさに自分たちも驚いていた。これらは現段階では予想であるが、どうしても12月1日の発表までには証明したいと思い、意気込んでいる。また、シェルピンスキーのガスケットや、同数学クラブの先輩のフィボナッチ数列の研究等は確率問題の応用に使われていることがわかっている。したがって、私たちのk-パスカル三角形も確率問題に応用できると考えている。 |
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