![]() |
![]() |
![]() |
谷口 僕が小学校5年生から続けてきた研究です。今回は浄化物質に酸化チタンを使いました。最終的な夢は、この原理を応用して世界の水問題を解決することです。プレゼンは、自分の言いたいことを伝えられるか不安でしたが、なんとか伝えられたと思っています。 高野 谷口さんとグループ研究する機会があって、それがきっかけでこの研究に参加しました。いい勉強になります。この研究を通じて科学に興味を持ったので、大学でも研究を続けたいですね。 山本 実験が多くて忙しいですが、谷口君が7年間やってきた研究に加われるのは光栄です。この研究で水への意識が変わりました。大学でも研究を続けたいです。 |
私たちの住む金沢に流れる清流・犀川は、流域の染色工場、製紙工場がCOD(化学的酸素要求量)の高い排水を犀川に排出しているため、下流で汚れた川に変貌する。そこで、私たちは工場排水の浄化に取り組むことにした。一昨年までの5年間の研究では、泥水(好気性細菌)と木炭と空気を混ぜ、攪拌すると3日間でCODを犀川上流並みの2mg/lまで減少できた。 泥水や木炭以外に工場排水を浄化できるものはないかということで、私たちは酸化チタン(TiO2)による光触媒反応に注目した。TiO2の光触媒反応で水処理をする時は、アナターゼ型のTiO2を活性炭などにコーティングすることが一般的になっている。しかし、私たちは、浄化コストの削減のために、安いルチル型のTiO2を粉末の状態で使用することにした。 まず、500mlの工場排水にTiO2粉末を入れ、紫外線を当て攪拌した。すると、CODはパックテストで測定した値の半分になり、紫色であった染色工場排水は透明になった。次にTiO2粉末と泥水を共に工場排水に入れたが、CODはTiO2のみの時より減少しなかった。TiO2粉末と木炭を工場排水に入れると、CODが劇的に減少し、1日半で2mg/lまで減少した。TiO2粉末と木炭は今までで最も工場排水を浄化した。また、工場排水を4倍の2lにしても、TiO2粉末と木炭は浄化作用を発揮し、JISに基づく酸化還元滴定で求めた工場排水のCODは4mg/lまで減少した。 TiO2粉末と木炭は、それぞれ単独で工場排水に入れた時よりも合わせて入れた方が工場排水のCODが減少したことから、この2つの物質の浄化作用には相乗効果があることが確認できた。よくTiO2を活性炭にコーティングして利用するのは、活性炭で吸着した汚れを光触媒反応で分解するためである。コーティングせずにただ木炭と一緒に入れただけのTiO2粉末でもこの作用を証明できた。 一般的に光触媒として使用できないとされている粉末のTiO2でも、工場排水を浄化することができた。今後、TiO2粉末でもっと効率のいい浄化ができないかを調べてみたい。 |
![]() |
| asahi.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。 すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています(著作権とリンク、プライバシー、広告掲載についての 説明ページへ)。 Copyright 2007 Asahi Shimbun. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. |