

銀座には「きれいに飲む」という言い方がある。
穏やかに、和やかに、決して我を通さずに、引き際を知っている。
銀座で働く女性たちは、そんな飲み方を身に付けた男を“品格ある男性”と呼ぶ。
誰に対しても平等に優しく穏やか
「たとえば、お店が混んでくると『大事な客が入ったら、僕のことはほっといていいから』と、他の席に行かせてくださるお客様やカウンターで1杯だけ召し上がって『(混んできたようなので)これで失礼するよ、美味しかった、ありがとう』と静かにお帰りになるお客様。押し付けがましくない心遣いに、いつも感謝しています」
とは、さゆりママ。
なるほど、これは余裕ある大人の男ならではの振る舞いだ。同様の気遣いについて、雛さんも例をあげた。
「新人の頃、緊張してガチガチだった私に、上手に話を振って、リラックスさせてくださるお客様がいらしたんです。
本当は私がお客様を和ませなければいけない立場なのに、逆にお客様に優しくしていただいて」経験値の浅い男には、とうてい真似のできない気配りと目配り。美穂さんも言う。
「ステキなお客様に共通しているのは、優しいこと。私たち女性にだけでなく、フロアにいる男性スタッフやバーテンダーさんにも、とても優しい。必ず労ねぎらいの言葉をかけて、その存在に敬意をはらっています」
異性だけではない。男の品格を測るのは、同性への接し方でもある。