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第1回ではアトムの両親が造られる。アトムに家庭を作ることで読者に親しみを持たせるためだったが、子どもより後に両親ができるというアイデアは読者に受けた。
「鉄腕アトム」はそれまでの手塚漫画のような大河ドラマ、つまり、ある人物を狂言回しとしてその上にさらに大きな宿命や時代相を繰り広げていくドラマではなく、シチュエーションドラマ(主人公そのものが劇的境遇にいるドラマ)の方法を取り、そのため一つの話が4〜5回で終わるものとなった。
アトムは汗をかくし、涙も流す。涙で洪水を起こしたり、火事を消すこともある。
「鉄腕アトム」は大変な人気を得て、16年間にわたって連載され、後もほかの新聞や雑誌に描き継がれた。
昭和26年のアトムより昭和31年のアトムのほうが背が高くて大人っぽくなっている。と思えば昭和35年はまたかわいらしいアトムに戻っている。これはアトムの読者がだんだん成長し、子どもっぽいアトムでは飽き足らなくなり、そのうちアトムを読む年齢ではなくなる。そのたびに手塚治虫は苦しみながら新たな年少の読者のためにアトムを子どもっぽく描いた。
手塚プロダクションによると
「先生はよく自伝などで『アトムはあまり好きではない』と書いているんです。というのは、テレビアニメを作っている段階で明るい未来志向のスーパーヒーローに変わってしまったんですよね。先生は『そういうキャラクターじゃないんだ』と常に言っていました。人間とロボットの軋轢がテーマで、けっこう悲劇的な話です。それでも先生は『自分の作品の中で残るのはやっぱりアトムかなあ』と言っていました。それに『アトムは自分の人生の歩みのなかで愛着がある』ということも…。先生は『アトムをいつまでも書きたい』と言っていました。やはりアトムは先生のライフワークだったんだと思います」
ほかの手塚作品にもアトム登場
「世界を滅ぼす男」
アトムは人間の青年、一ノ谷良一として活躍する。
「ブラック・ジャック」
1話は兄を殺されたと思い込んで、復讐を誓う弟の役。
もう1話は誘拐殺害犯の子ども、伊佐男として登場。
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