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LifeStyle

あなたの「腸」は健康ですか?

[2016.09.13]

「また、便秘か……」とため息をついている場合ではありません。腸はあなたの健康な一生に影響を与える重要な存在です。どうすれば腸が快適に働いてくれるようになるのか、もっと真剣に向きあいましょう。

(イラスト:朝倉めぐみ/取材・文:園田郁子)

教えてくださったのは

松生 恒夫 さん

まついけ・つねお 松生クリニック院長。医学博士。現在までに4万件以上の大腸内視鏡検査を行ってきた第一人者。『食物繊維で腸スッキリ!便秘解消データBOOK』ほか著書多数。

佐野 正行 さん

さの・まさゆき (株)メディカル アンド ナレッジ カンパニー代表。ナチュラルクリニック代々木医師。マーキュリーアカデミー校長。3000人以上の消化器系手術に関わってきた医療相談の専門家。

Q.1 腸は“第二の脳”といわれますが?

A. 毎日元気で過ごせるのは健康な腸あればこそ!

腸の神経細胞は約1億個と脳に次いで多く、脳からの指示がなくても独自で判断して動く独立したネットワークを持っているため“第二の脳”ともいわれます。腸の機能を整えるには、ストレスを溜(た)めず、適度な運動をし、腸によい食べ物を摂(と)るように心がけると腸内環境がよくなり、全身の免疫力もアップします。(松生先生)

Q.2 なぜ、便秘は女性に多いの?

A. 女性の体の機能によるところが大きいです

腸の働きが弱いと現れる症状の一つが便秘です。一般に男性は女性より腹筋が強いので便秘になりにくいのですが、筋力が衰えてくる中年以降は男性でも便秘になる率が格段に高くなります。女性の場合は①もともと腹筋が弱いので、お腹(なか)に不要物が溜まりやすい②月経がある③腸内の水分が吸収されやすい傾向があるため、排泄物(はいせつぶつ)が硬くなりやすい、などといった便秘になりやすい特徴があります。月経前になると黄体ホルモンの分泌が高まるので、腸の運動が抑制され便秘がちになり、腹痛を伴うことがあります。また、無理なダイエットは食物繊維が減るため、腸のぜんどう運動を弱めます。(佐野先生)

Q.3 便秘とは思わないが、いつもすっきりしないのは?

A. “停滞腸”かもしれません

腸は大きく分けて小腸と大腸の2種類。小腸で栄養を消化・吸収し、不要になったものを大腸が運んで体外へ排出します。「いつもお腹がポッコリ出ている気がする」「なんだかお腹がいつも張っている感じがする」という人は、腸がうまく働いていない“停滞腸”かもしれません。このことは『「排便力」をつけて便秘を治す本』に詳しく書きました。(松生先生)

Q.4 停滞腸の原因は?

A. 朝ごはん抜き、無理なダイエット、運動不足、ストレスなどが要因

朝ごはんは腸の働きのために欠かさずに!

朝ごはんは食べものを体に入れることで腸を刺激し、1日の始まりを体に伝えます。生活習慣病やアレルギーがない人は、ご飯と味噌(みそ)汁、焼き魚や漬物。こんな朝ごはんが理想的。日本伝統の発酵食品は植物性乳酸菌が豊富。水溶性食物繊維を多く含む納豆、きのこ、海藻も腸が元気になる食べ物です。柑橘(かんきつ)類、りんごやキウイも毎日の食事に上手に取り入れて。エクストラバージン・オリーブオイルも便秘解消に役立ちます。

無理なダイエットは食物繊維不足や水分不足の原因に。炭水化物も腸の働きには欠かせません。主食の白米7割に大麦を3割加えた挽割飯(ひきわりめし)にすると食物繊維がよく摂れ、腸が喜びます。

ストレスが便秘につながることも。時間を見つけて、のんびり半身浴しながら腸の動きに沿って、お腹の右上から右下に向かってぐるっとやさしくマッサージするのも効果的。

さらに、これから寒くなっていく季節は、自然現象として朝晩や前日との気温差が10℃くらいになることがありますが、これを私は“気温差10度の法則”と名付けて注目しています。この差が大きくなるほど停滞腸になったり、便秘になったりする人が増えます。腹巻などして、お腹を冷やさないように!(松生先生)

Q.5 整腸のために、さらに心がけたいことは?

A. 腸の善玉菌のカギはミルクオリゴ糖

水分を摂ることを常に意識して、腹式呼吸で体の中から腸に刺激を与えるようにしてみましょう。朝起き抜けの簡単なエクササイズもおすすめ。腸の善玉菌が増えやすいミルクオリゴ糖などを含む食品を取り入れるのもいいでしょう。代謝のいい状態を保ち、食べたら1日で排泄物をスルッと出せる体にする。

ストレスを発散してよく眠り、腸をお休みさせてあげる時間を作ることが健康の秘訣(ひけつ)です。(佐野先生)

朝、起き抜けに腸によいエクササイズ

ウエストをひねるポーズ

仰向けに寝て両腕を真横に開き、右膝(ひざ)を直角の位置まで持ち上げる→右膝をゆっくり左側に倒し顔を右に向ける。足首は直角に、かかとを押し出すように。右の腕が床から離れないように注意→そのままゆっくり深呼吸を数回。左も同様に。

膝をかかえて丸くなるポーズ

仰向けの姿勢で膝を立て、お腹の上で手を組む→息を吐きながら太ももを胸に近づける→組んだ両手でさらに膝を胸とお腹に引き寄せて、ゆっくり深呼吸する。これを複数回行う。

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