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Woman's Talk

何歳になっても、好奇心を抱く女性でいたい

デボラ・ロイド さん(「ケイト・スペード ニューヨーク」副社長兼チーフ・クリエイティブ・オフィサー)

[2016.09.13]

ひとりの女性の人物像を描くことから始めました


スイートでフェミニン、美しくクリアな色合い。世代を超えて支持を集めるファッション・ブランド「ケイト・スペード ニューヨーク」。そのチーフ・クリエイティブ・オフィサーとして活躍するデボラ・ロイドさんが来日。2007年の就任以来、ブランドの可能性をさらに広げ輝かせてきたスーパー・ウーマンである。

「ケイト・スペード社からオファーの電話をもらった日のことは、鮮明に覚えています。すでにハンドバッグのブランドとしてとても魅力的でしたが、アパレルやシューズ、アクセサリー、子供服と、無限にチャレンジしていけると、すぐ快諾しました」。手腕を発揮、女性たちのさまざまなシーンに寄り添うライフスタイル・ブランドに成長させた。

「この10年の間には困難なことにもぶつかりましたが、ひとりの女性の人物像というものをハッキリ描いたこと、それが私たちの成功の要因のひとつだったと思います」。その背景には彼女ならではの哲学がいつもベースにある。

「世代を超えて、自分の意志をしっかり持ち、賢く、何歳になっても好奇心を抱いている女性。シーズンによってデザインのテイストは変わりますが、そのマインドだけは変えていません」。

年齢で自分をあきらめない

デボラさん自身、幼少期から自立心に富む子だった。「5歳のときにはキルトスカートを自分でアレンジしてバラ柄のパッチワークをしたり、すでにデザインに興味がありました」。影響を受けたのは伯母。60年代に活躍したファッション・モデルだった。「素敵な人でした。仕事柄世界中を旅していましたが、彼女の影響で私も今、旅が大好き。世界中で刺激を受け続けています。もうひとり強く憧れたのが、60年代イギリスのファッション・アイコンだったジーン・シュリンプトンです。女性が解放された時代の象徴で、ミニスカートブームの火付け役の一人。私がデザインするときずっと軸としている人です」。さらにニューヨーク本社には、60年代、ファッション誌『ヴォーグ』のカリスマ編集長だったダイアナ・ヴリーランドの「“あなたを幸せにするのはドレスではなく、それを着るあなた自身”という言葉を大きく貼ってあるの」と微笑む。

現在、ニューヨークのブルックリンで「『デスティニー(運命)』という店で32歳のときに出会った」という夫と、2匹のシュナウザー犬と暮らす。「忙しい毎日に、ガーデニングが心を潤してくれるんです。植物は文句を言わないし(笑)。昨夜も、夫から『トマトがどっさりなったよ』と電話がありました」と話す。人生に情熱的に向き合い、勤勉に働いてきた人の美しさがある。

「よい年の重ね方? 年齢で自分を縛らず、こうありたい! という核を持ち続けることかしら。わが社の広告には96歳のカッコいい女性が出ています。年を重ねることはイコール経験値が増えること。蓄積された経験が生かされて可能性がどんどん広がる。年齢であきらめる必要なんてないわ。私は、何歳になっても叶(かな)うことはたくさんあると思っています」

文:水田静子

デボラさんへQ&A

いつもバッグに入っているものは?
アイフォン。たくさん撮る写真がインスピレーションにつながります。来春コレクションのインスピレーションになったマラケシュの旅でもたくさん撮ったわ。それとモンブランの2本のペン。デザインも重さも好みで、この2本でないとデザイン画が描けない。
好きな花と色は?
イギリスの野生の薔薇(ばら)。色はショッキング・ピンク。ニュートラルな色の中においてポップアウトする感じが好き。

でぼら・ろいど
イギリス出身。母親がアンティーク宝石商を営み、子どものころから美術館や古美術店、フリーマーケットなどを巡り、美的感覚を育てる。その趣味は今も変わらない。バナナリパブリック、バーバリーで活躍後、2007年に「ケイト・スペード」へ。デザイン、広報活動、経営を統括。8月末より待望のFALLコレクションを日本の全国直営店にて展開中。


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