志望校選びのアドバイス

秋から冬の学習について

すっかり秋らしい気候となってきました。寒い日の朝は暖房が必要な地域もあるようですね。この夏が酷暑だっただけに、朝晩などは体感では実際の気温以上に寒さを感じている人もいるでしょう。特に受験生のみなさんにはますます重要な時期になるだけに、風邪やインフルエンザの予防にも注意して、しっかりと体調管理していきましょう。

さて今回は、まず2019年度大学入試センター試験の出願締切日の志願者数をお知らせします。そして、秋から冬の学習で注意すべき点についてまとめてみました。

■大学入試センター試験出願状況

さる10月12日に大学入試センター試験(以下「センター試験」)の出願が締め切られました。大学入試センターの集計によると、12日の17時現在で受け付けた志願者数は537,008人で、前年度の受付最終日17時現在と比べて8,685人(約1.6%)増加しています。内訳は現役生が444,953人、既卒生等が92,055人で、いずれも前年度より増加しています。

前年度は受付最終日が10月6日と約1週間早かったことで、受付最終日以降の増加数は約5.4万人(+10.3%)と例年になく多くなりましたが、今年度は受付最終日が例年並みに戻ったことで、増加数は約4.2万人(+7.8%)に落ち着くものと思われます。そのため、最終的な確定志願者数は約57.9万人前後とわずかですが前年度より減少すると駿台では予想しています。なお、確定志願者数については12月上旬に発表される予定です。

表1 センター試験志願者数2か年

ところで、センター試験は国公立大志望者だけではなく、私立大専願者を含めたほとんどの受験生にとって、大学入試の第一関門となっています。したがって、しっかりとしたセンター試験への対策を立てて、それを実践していくことが秋から冬にかけての学習の中心だといえます。

■秋から冬の学習法

秋から冬にかけての学習の注意点についていくつかあげていきます。まず、センター試験で高得点を獲得するためには、英語、数学、国語で大きな苦手科目を作らないことが大切です。特に現役生の場合には、どうしても理科や地歴・公民は高校での進度の関係でセンター試験の直前ぎりぎりまで追い込んでいくことになります。したがって、英語、数学、国語で苦手科目・分野を作ってしまうと、それを入試直前に挽回することは非常に難しく、最後まで足を引っ張る結果となります。これは高1生が受験する2021年度入試から始まる「大学入学共通テスト」でも変わりません。

英語、数学、国語は、一般的な高校のカリキュラムで高2までに履修した範囲内で出題されることが基本となるわけですから、どの高校に在籍していても進度面でのハンディキャップはほとんどありません。つまり、これらで苦手科目・分野があるという人は、高1・2の段階でどこか理解不十分な部分が残っているのだと自覚して、思い切って基礎的な部分をもう一度やり直すことが大事です。一見すると、それでは学習計画が遅れてしまうように思われますが、11月ならばまだ十分に間に合います。「急がば回れ」のことわざのとおり、苦手科目・分野を克服する最後のチャンスなのです。

次に、教科書レベルの基礎力は身に付いていて自分なりに理解もできているのに、模試では思ったような得点をとることができない人は、実戦的な練習が不足していることが考えられます。センター試験では決して難しい問題は出題されません。しかし、センター試験の試験時間は英語、国語がそれぞれ80分、数学①、数学②、理科②、地歴・公民が1科目につき60分、理科①が2科目で60分と短いことから、てきぱきと解答していかないとすぐに時間不足になってしまいます。

さらに、理科②の物理、化学、生物、地学では高等学校の進度に配慮して、選択問題が出題されます。1科目60分という試験時間内でどの問題を選択・解答するかを決める必要があるわけですが、ここで迷ってしまうと、ますます試験時間が不足してしまうことになります。下記の表は、過去3年間の本試験における理科②選択問題の出題内容をまとめたものですので、参考にしてください。傾向としては、教科書の最後の単元から出題される場合が多いようです。

表2 センター試験 理科②選択問題出題内容

これに加えて、本番では、緊張や環境の変化で日頃の力を充分に発揮できないこともよく起こります。こういった事態も想定して、日頃の学習においても、常に試験時間を意識して効率的に解答していく訓練が重要です。得意科目では、本番で存分に力を発揮するためにも、実際の試験時間より1割程度時間を短く設定して、解答を作っていくという方法が効果的です。マークし終わったら終了間際で、見直す時間がとれないということのないように、これからは時間を意識した練習を行っていきましょう。

どうしても進度の関係で対策が遅れがちになる理科や地歴・公民の対策ですが、まず日々の授業を大切にしていきましょう。これからはもう一度やり直すという時間を取るのは難しくなります。まずは授業で全部理解するという気持ちで、毎回の授業に臨んでください。もちろん集中して聞いてもわからない点はでてきますから、授業の中でわからなかった点をはっきりさせ、積極的に先生に質問して、不明な点を先送りすることなく解決していきましょう。

しかし、「積極的に質問しよう!」というと、自分で何も考えずにただ解答だけ聞こうとする受験生がいます。これでは実力は身に付きません。まずは授業で聞いたことをもう一度自分で復習して、ポイントを絞って質問してください。そうすることで真の実力アップが可能になります。そして、解決できた分野については、センター試験レベルの問題集などを使ってしっかりと演習を行い、実戦力の養成も忘れないようにすれば、入試直前期のラストスパートが楽になります。

■模試の有効活用

受験生はこれからも模試を複数回受験すると思いますが、この模試の有効活用について確認しておきたいことがあります。この時期になるとどうしても志望大学の合格判定に、今まで以上に一喜一憂してしまいますが、それだけで終わってしまうのはとても危険なことです。記述式模試では、きちんと設問別平均点と自分の得点とを照らし合わせてみてください。また、マーク式模試では、設問ごとの正答率を確認して、受験生全体の平均点が高い問題、あるいは正答率が高いのに得点できなかった問題をチェックし、なぜできなかったかを分析して、その対策をしっかりとやっていく必要があります。

つまり、模試を受けた後にどれだけ自分の弱点補強ができたかで模試の価値が決まるというわけです。不明な点や誤答部分については、「本番前に発見できて良かった」と考えたいものです。この時期は成績が思うように伸びずに苦しんでいる人も多いかと思いますが、最後まで第一志望をめざして努力を続けてください。

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