志望校選びのアドバイス

2020年度大学入試センター試験と大学別入試変更点

はじめに、千葉県を中心とした台風15号で被害に遭われた皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。みなさまの安全と一日も早い復旧を心よりお祈りいたします。

さて、2020年度の大学入試センター試験(以下「センター試験」)の出願期間は、10月10日(木)(消印有効)までです。高3生のみなさんは個人出願ではなく、高校の先生がまとめて出願するため、すでに必要書類は高校へ提出済みだと思いますが、既卒生等のみなさんは、個人出願となりますので、くれぐれも10月10日(木)の期限に遅れることのないように注意してください。

今月号では、はじめにセンター試験出願後と受験時の注意点について確認します。次に国公立大と私立大の主な学部・学科の改組等の入試変更点をお知らせします。

■センター試験出願後の注意点

出願後の予定についてまとめてみます。

○確認はがき

出願書類を受理した通知である「確認はがき」が10月28日(月)までに届くように発送されます(現役生は在学している学校に送付されます。(通信制課程を除く))。「確認はがき」を受け取ったら、保管してある志願票のコピーと照らし合わせて、出願時の登録内容と確認はがきの表示内容に誤りがないかをよく確認してください。

○登録内容の訂正方法

「確認はがき」の表示に誤りがある場合、受験教科等をやむを得ず訂正する場合は、11月5日(火)まで(消印有効)に「住所等変更・訂正届」、「登録教科等訂正届」を、高校を経由して出願した現役生は在学している高校を通じて、既卒生等は個人で、それぞれ大学入試センターに郵送してください。詳細は、センター試験受験案内のP.26~P.28を参照してください。

■センター試験受験時の注意点

○試験時間以外の過ごし方

センター試験は、昼休みが80分、教科・科目間の休み時間は50分と長く設定されており、この休み時間の使い方も重要です。一番よくない使い方は、終了した教科・科目の答え合わせを行うことです。トイレを済ますことと次の試験に向けての準備や、気持ちのリフレッシュに使うことをお勧めします。

○マークミスをしない

受験番号のマーク忘れ、マークミスなどで大学入試センターに救済されている受験生が毎年相当数いることをご存知でしょうか。だからと言って安心してはいけません。受験番号と違い、選択科目のマークミスについての救済措置は行われません。全ての項目についてマークミスをしないよう、10月~12月にかけて実施されているマーク式模試などを利用して、マークシートに慣れていくことも重要な対策になります。

特に、最近の受験生は筆圧が弱く、薄いマークが目立ちます。模試では受験生の学力測定という観点から、薄いマークでも読み取るような設定になっている場合もありますが、センター試験本番では薄いマークは正解でも得点とならない場合があることを肝に銘じて、日頃の模試からしっかりと濃くマークすることを心がけてください。

■2020年度国公立大学、私立大学入試変更点

受験生にとって、入試科目負担増あるいは負担軽減、入試改革などは出願校決定上の大きなポイントになります。2020年度入試でも、多くの大学で募集人員の変更、学部、学科の改組、学部新設、入試科目の変更などが発表されています。ここでは、すべての大学の変更点を掲載することはできないため、8月号でお知らせしたものも含め、学部・学科の新設および学部改組の一部についてまとめましたので参考にしてください。

<学部・学科の新設・改組>

○国公立大学

表1 2020年度 国公立大学 大学新設、学部・学科新設、学部改組一覧

表1に大学新設、学部・学科新設、学部改組の主なものをまとめました。

まず、学部新設では、長崎大・情報データ科学、福知山公立大・情報と、AI、データサイエンス、IoTといった社会的キーワードの一つである「情報」を冠した学部の設置が予定されています。

新潟県立大・国際経済も、グローバル化という社会的キーワード一つである「国際」を冠しており、国際経済と地域経済の学習にチャレンジする教育研究拠点として、また、日本海を挟んで東アジアへの窓口という地域の特徴を生かして国際経済を学ぶ学部として設置が予定されています。

また、宇都宮大と群馬大が教育を改組して設置される共同教育は、それぞれのキャンパスで学修するのですが、一部の単位について双方向遠隔メディアシステムを利用することで両大学共通受講するという高度な教員養成教育を目指しています。

この他にも、愛媛大・教育、長崎大・教育、鹿児島大・教育と、教育系での改組が目立ちます。

学部・学科の改組ではありませんが、首都大学東京は、東京都立大に名称変更が予定されています。保護者世代にもなじみ深い名称であり、夏までの模試動向でも人気がアップしており、今後の志望動向には要注意です。

○私立大学

表2 2020年度 主要私立大学 学部・学科新設、学部改組一覧(抜粋)

表2に主要私立大の学部・学科新設、学部改組の主なものをまとめました。

ここ数年の傾向と同じく、看護・医療、教育・こども、国際・グローバルという語句が含まれる学部・学科の新設が目立つのが特徴です。現在の日本の社会状況を見ると、少子高齢化社会の中での高齢者対策と子育て支援、そしてグローバル化への対応が今後の大きな課題であり、これを解決できる人材養成が求められていることがわかります。

その中で、専修大は国際コミュニケーションが神田キャンパスに設置されます。都心キャンパスでの新設に加え、商の神田キャンパスへの移転も計画されており、志望動向にも影響を与えそうです。

その他にも、龍谷大の理工から改組して開設される先進理工では、国内理工系学部では初めて課程制を導入しており、分野を横断して先進技術を学ぶ学部として注目されます。

以上述べてきた大学、学部・学科の新設、改組以外にも、入試への影響があるものとして、募集人員や入試科目、第1段階選抜実施基準の変更などがあります。主な変更点については駿台のホームページの下記URLに掲載していますので、ぜひご確認ください。

なお、志望校決定に際しては、必ず大学発行の選抜要項や募集要項、各大学のホームページなどで詳細を確認してください。

秋は、気候も良く学習がはかどる季節です。しかし、冒頭でも触れましたが、後れを取ってしまうと取り返しのつかないことになってしまいます。しっかりとした学習計画を立てて、それを日々実践することが大事な時期です。常に、目標への距離感をつかみながら、着実に前進してください。みなさんのガンバリを心より応援しています。

《コラム:2021年度入試に向けて③》

─英語認定試験について─

2021年度入試に向けて入試改革のポイント、今月は、「英語認定試験」です。

「大学入学共通テスト」(以下「共通テスト」)では、「英語」については4技能(読む、書く、聞く、話す)を評価するために、共通テストの英語(「リーディング」「リスニング」)と英語認定試験(民間の英語4技能・資格試験の中で共通テストにおいて利用することが認められた試験。共通テストの成績と同時に認定試験の成績・評価についても「大学入試英語成績提供システム」を使って志願大学に提供される。以下「認定試験」)を併用します。

実際の入学者選抜にあたって、共通テストの英語の成績と認定試験の評価をどのように利用するかは、各大学で決めることになっています。特に、認定試験の評価を出願資格と定めている大学を志願する場合には、必ず高3の4月~12月までの間に認定試験を受験しておく必要があります。(2021年度入試では既卒生も同じ扱いです。)

また、共通テストの英語の成績に認定試験の評価を得点化して加点する大学についても、未受検でも出願は可能ですが、加点の割合によっては、個別試験前にハンディを負うことになるので、受験についてはぜひ前向きに考えた方がいいでしょう。

大学入試英語成績提供システムに参加する資格・検定試験とCEFRとの対照表

上表が、9月25日現在で、大学入試英語成績提供システムへの参加が認められている試験とCEFR(セファール)との対照表です。つまり、これらの民間の英語4技能・資格試験が共通テストとともに利用される認定試験というわけです。大学には、CEFRの評価とスコア(実用英語検定は級の合否結果も)が提供されます。

なお、注意したいのは実用英語検定やGTECといった高校生に馴染みのある試験です。これらでは、従来多くの高校で受験してきた形式の試験は認定されていないので、今回から新たに始まる「共通テスト利用型」の試験を受ける必要があります。また、高2までに取得した級やスコアは共通テストでは使えませんので、そういった方は改めて受験する必要があります。よくわからない場合には、必ず高校の先生に相談して、指示に従いましょう。

ところで、耳慣れない「CEFR」とは何でしょうか?ヨーロッパで使われている語学力を表す指標なのですが、みなさんはCEFRのA2レベルが実用英語検定の準2級合格レベルまたは高校卒業レベルの英語力と理解してください。認定試験を出願資格とする多くの国立大学では、このA2レベルを基準としています。まずは、A2レベルをクリアすることが当面の目標になります。

単に、大学受験のためだけでなく、今後は高い英語力が求められる社会になっていくことは間違いありません。いい機会と思って、英語力のアップに努力してください。

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