2008年度も様々な大学で多くの新しい学部・学科が誕生する予定です。この新増設の学部・学科は世相を映す鏡です。社会環境や時代のニーズによって変化する、大学の学問分野や研究内容・運営戦略が反映された形で登場してくるからです。

  過去の例を見ても、世界が緊密になりグローバルな感覚が必要な時には「国際教養」系の学部が多く設置されました。2007年まで数年続いた薬学部の新設ラッシュは、就職を視野に入れた資格志向が根底にあります。2008年度に目を向けて見ると、いくつかのキーワードが見えてきます。高齢化社会や医療系志向が背景にある「看護」も相変わらず目立ちますが、医学・生物学・工学などの融合である「生命医科学」はこれから注目の分野です。また、人や教育の根源である「こども」や観光立国推進基本法の施行に伴う「観光」学部・学科の設置も目立った傾向です。

  このように、新設学部・学科はこれから必要とされる、注目されているカテゴリーや学問分野を扱うため、比較的新しい分野、学際的な傾向があり、融合系も多いので、中身がわかりにくい部分もあります。それでなくても学部名称(種類)は350以上と30年前と比較すると4倍以上になります。興味を惹かれる学部・学科があれば、すぐに、その教育内容・教授陣・アドミッションポリシー、カリキュラムや取得資格などを調べましょう。一昔前は大学のパンフレットを見たり電話をすることしかなかったのですが、今はインターネットで最新の情報が即入手できます。入試科目を予定として発表をしているところもあるので、そのあたりも含めて各大学のホームページで素早いチェックを心がけてください。

  昨年度、早稲田大学の文学部、理工学部で大きな改組がありましたが、今の時代に合わせた再構成をしながら、未来へベストな体制で臨もうということです。設置認可が非常に緩やかになっているので、今後、こういう動きは増えてくると思われます。新増設・学部学科は大学としての方向性を再確認しながら、新しい時代に向かって優秀なやる気のある人材を確保しようという各大学のポリシーの具現でもあります。その学部・学科をしっかり調べて内容を把握した上で、自分のやりたいことをもう一度整理して、将来のビジョンや就職までを考えた青写真を持ちながら、両者を重ね合わせて、吟味・判断を進めましょう。

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