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■学んでよかったと思える「教育の早稲田」を実現します
早稲田大学は、2007年に創立125 周年を迎える。この記念すべき年を一つのターゲットとして、すでに様々な改革が進められてきた。その多くが成功をおさめ、いまや最も先進的な大学の一つといわれているが、これらの改革を陣頭指揮してきた白井克彦総長は「さらに10年先をにらみながら、新たな改革の布石を敷く」と語る。これまで早稲田は学生の自主性を重んじてきたが、その方針を根本的に変革。「教育の早稲田」を目指すという。
■フェイス・ツー・フェイスを基本に据えた教育
これまで早稲田大学は、「学生の自主性を重んじる」という名目のもとで、学生に密着したキメの細かい教育を怠ってきたといわれても否定しきれない面がありました。しかし、近年の学生気質は昔と比べて大きく変化しており、それに対応した教育を展開する必要があると考えています。フェイス・ツー・フェイス、つまり教職員と学生のコミュニケーションをより密接にすることをベースとして、基礎力を徹底的に身につけさせるために、以下のような教育体制づくりを徹底していく必要があると考えております。
1)教職員が一人あたり10人の学生をケア
これからの学生は特に初年次の丁寧な指導が重要です。何をどう学ぶのかという姿勢からキャリアプランまで、初年次から自ら考えさせる仕組みが不可欠。このため学部、学生部、教務部が連携しながら、専任の教職員2000人で2年生までの約2万人の学生を色々にケアする体制を整えていきます。平均して考えれば、各自約10名の学生の面倒をみればいいのですから、先輩学生などの協力を得れば、解決できる課題ではないでしょうか。初年次はいろいろとつまずきやすい時期ですが、こうした体制によって適切な指導や助言を受けることができれば、むしろその後の大学生活がより充実したものになるはずです。そして、卒業時には「早稲田で学んでよかった」と全員が感じられるような大学を実現します。
2)基礎力を徹底的に習得
なにごとにおいても、基礎力が必要であり、これは若い時にきちんと訓練しておくことが大切です。この基礎力とは、知的能力から関心のもち方、理解力やコミュニケーション能力、それに自己啓発など様々ですが、昔ながらの叩き込むようなやり方では限界があります。これを体系的かつ効率的にできる仕組みをさらに深化させるつもりです。
3)すべての学生がTOEFL550点以上に
早稲田では、チュートリアル・イングリッシュによってTOEFL500点までは早期に到達することができます。しかし、米国のトップスクールへの留学を目指すには、最低でも550 点、できれば600 点は必要。このレベルに一人でも多くの学生を到達させることを目標としています。中国語や韓国語、ドイツ語やフランス語なども同様のレベルに達するための環境づくりを行っています。もっとも、語学はただ話せればいいというものではありません。その言葉が属する文化や社会的な背景も十分に理解することが必要。そこで、外国語担当の専任教員の協力を得て、学際的なセクションとしてオープン教育センターの中でもキメ細かな工夫を行っていく予定です。
4)全学生に留学や海外体験
すでに海外の大学との共同ゼミや共同授業を行っていますが、やはり異国での勉学体験は人間的な成長のためにも有意義なことです。このため1年生では語学レベルを高め、2年生の後半くらいから短期留学や国際交流の場を体験。3年生終了までにはほとんどの学生が海外を体験することを支援します。その準備作業として、海外大学とのサイバーゼミやサイバーレクチュアなどの遠隔教育プログラムをより充実させ、異文化に対する理解を深めていく環境を整えていきます。
5)地球規模のキャンパスが目標
大学は、基本的にやりたいことが見つかれば何でもやれる環境を用意しておくことが理想だと思います。そのために、早稲田がすべきことは外部との連携ではないかと考えています。地球上のどんな地域にも早稲田の卒業生や留学生がいますが、その人的ネットワークを活用した多彩なプログラムを構築することを考えています。手間のかかることですが、それが実現できれば早稲田のキャンパスはまさに地球規模になるはずです。
6)推薦入学を強化し、スカウトも積極的に
「教育の早稲田」を実現するためには、優秀な潜在能力を持った多様な学生を確保することが最重要になります。これは必ずしもペーパー試験の点がよいという意味だけではなく、やる気があり、しかも早稲田が好きな学生のことです。「早稲田で学びたい、早稲田の看板を背負って活躍したい」という学生を確保するため、従来の一般入試以外に3つの方法を考えています。
まず、特に理科系では付属・系属校のテコ入れを徹底します。次に、推薦入学の強化。特に地方の高校との関係を密接にして、優秀な学生がより早稲田を目指しやすい体制づくりに取り組みます。最後に、第三の方法として、スカウトを積極的に進めていくことを考えています。将来的にはスポーツの分野だけでなく、学問分野のスカウトがあっても何の不思議もないはずです。また、トップレベルの留学生を集めることにも力をいれており、2007年度には全学で3000人を目標としています。
■早稲田のブランド価値をさらに高める
早稲田では、「大学らしいこと」「大学にふさわしいこと」そして「大学にしかできないこと」の実現を目指しています。そのためには世界や社会に対して、受験生や学生、父母や校友会などに広く的確な情報を発信していくことが必要です。しかしながら、それが情報洪水の中に埋没することなく、「早稲田からの価値ある情報」として受けいれられるためには「早稲田ブランド」の徹底が不可欠ではないでしょうか。このため、2007年の125 周年までには、早稲田大学としての統一感あるイメージを構築します。在学生はもちろん、卒業生も含めて、みんなが常に「早稲田とともにある」という意識を高め、現代に即した早稲田のアイデンティティを表現できる活動や取り組みを展開していくつもりです。
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