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VisionとPassionをもって学生時代を過ごし、自分の可能性や生涯のMission(使命)を見つけてほしい
冷静な判断力と決断力、そして実行力をもって、 一生涯を通して世界に貢献できる女性の育成を


 1918年の創立から90年あまり、わが国の女子教育をリードし続けてきた東京女子大学。学生の女子大離れが指摘される中、今、なぜ女子大なのか――湊学長に、同校の理念・特色とあわせてお話を伺った。

■女子大で学ぶという女性の特権

  女子学生の共学志向が強まり、女子大の中でも、共学化によって学生を確保しようという動きが目立っています。でも私ども東京女子大学は、たとえ最後の一校となっても、女子大という形を貫くつもりです。それは、女性にとって、女子大で学ぶことに大きなメリットがあるからです。

  多くの大学生が大学で過ごすのは18歳から22歳、人生の中で最も強く異性を意識する時期です。もちろん恋も大切、大いに交際もしていただきたい。ただ、勉強をしている時間に限っては、周りに意識すべき異性がいない方が集中できることは言うまでもありません。

  ことに女性には、子どもを生み育てるという、男性が代わることのできない大切な役目がある。「育児は育自」、それは自分を成長させる貴重なチャンスなのですが、その間、自分の自由になる時間は確実になくなります。それだけに、若いうちの「両手がフリー」な時間は、男性以上に大切に、有効に使っておきたい。そのための環境が、女子大には用意されています。

  また、共学ならつい男性に頼ってしまうような仕事も、女子大ではすべて女性だけでやらなければなりません。それも、完璧に。女性同士はお互いチェックが厳しいですから・・・。その中で、自然に自立心、そしてリーダーシップが身についていきます。

  さらに、女性のライフサイクルは男性より多様で複雑です。その中で、必要に応じ、折に触れて「エンパワー」、つまり学び直し、充電するのは容易ではありません。本学は、「女子大は一生涯の大学」をキャッチフレーズに、女性の生涯をエンパワーし、サポートするプログラムを整えつつあります。

  女子大で学ぶ――これは、女性の特権なのです。


■生きる力を創造するリベラルアーツ教育

  東京女子大学は、1918年の創立以来、一貫して建学の精神である「キリスト教の精神を基盤としたリベラルアーツ教育」を行ない、約5万人の卒業生を社会に送り出してきました。

  本学のリベラルアーツ教育は、いわゆる「一般教養」教育ではありません。初代学長・新渡戸稲造が「心を自由にし、解放する教育」と表現した通り、単に知識を求めるのではなく、人間とは何か、人生の意味は何かを問う英知を養う教育です。「生きる力をクリエイトする教育」と言ってもいいかもしれません。

  最近、大学では専門教育が重視される傾向がありますが、専門的な知識や技術だけでは、国際社会で肩を並べて活躍することはできません。本学が目指しているのは、専門性を見つけた教養人、すなわち、一つの分野にとらわれない複眼的な視野と、冷静な判断力、決断力、そして困難を克服できる人間力を備えて、自信を持って自分の分野で世界にはばたく女性たちの育成なのです。

  「人材」ではなく「人物」を育てるこうしたリベラルアーツ教育の上に、本学はきめ細かいキャリア教育を行なってきました。その成果は、大学院進学などを除けばほぼ100%という就職率に示されています。

  でも私たちは、お金をいただく職業だけがキャリアだとは考えていません。結婚、育児をはじめ、生涯の中で自分の力を生かして他人や社会に貢献する営みのすべてがキャリアなのです。

  そこで本学は、就職センターを発展させた「キャリアセンター」を設置しました。センターでは、正課授業、正課外授業、講演、イベントなどさまざまなプログラムを連動させて、就職の斡旋にとどまらず、それぞれの学生のビジョンに基づいたキャリアデザインをサポートしています。

■21世紀の女子教育を担うユニークな試み

  以上のような教育を実現するため、東京女子大学は、カリキュラムの上でも数々の新しい試みを行なっています。

  その一つが「キャリア・イングリッシュ・アイランド」。もともと評価の高かった本学の英語教育をさらに充実させ、単に話せるだけでなく、プレゼンテーション、ディスカッションができる、いわば「仕事で使える英語力」を養成するこのプログラムは、現代のニーズに沿った教育と認められ、平成16年度の文部科学省「現代GP」に採択されました。

  また、本学が他に先駆けて研究・教育を行ってきた女性学、その発展形であるジェンダー論を集大成した「女性学・ジェンダー的視点に立つ教育」プログラムは、本学ならではのユニークな取り組みとして、平成15年度の同省「特色GP」に採択されています。

  複眼的視野を養うカリキュラムとしては、「女性学・ジェンダー」「比較文化」などのテーマにそった学科横断的科目群の履修を副専攻の修了として認定する制度を取り入れています。

  さらに、創立90周年に向けた取り組みとして、新教室棟の建設、および文化財ともなっている7つの建物の修復工事が進行中です。設置科目についても、より魅力的なものになるよう、見直しを行なっています。また、来年度には、「ケンブリッジ教養講座」など、新たなプロジェクトもスタートします。

  かつて欧米の多大な援助を受けて歩み始めた日本の女子教育は、いまや世界でも最高の水準に達し、途上国の女子教育を支援する立場へと変わりました。その先頭を常に走り続けてきた東京女子大学で、女性としての誇りと輝きに満ちた未来を切り拓いてみませんか。
 
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