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  近年、学問の世界は、人類が直面する問題の複雑化にともない、一方で専門性を高めて細分化すると共に、従来の領域の枠を超えて連携し合う学際化も進んでいる。
  青山学院大学では、こうした変化に、既存の学部構成のままでは対応しきれないと考え、2008年度、26年ぶりに新学部設置をはじめとする大規模な改革を進めている。これらの取り組みについて武藤元昭学長にお話を伺った。
■時代に応じて大きく生まれ変わる青山学院大学

  本学は、「英語の青山」の名が示す優れた語学教育と、キリスト教信仰に基づく人格教育をベースに、高い国際性を備えた人材を輩出し続けてきました。こうした本学の教育に対する評価は、グローバリゼーションが加速するわが国にあって、ますます高まりつつあります。そして、そんな青山学院大学でぜひ学びたいという学生たちが、毎年集まってきます。これは、本学の特徴であり、誇りでもあります。

  しかし、現状に甘んじているわけにはいきません。人類が直面する問題の多様化・複雑化にともない、学問の世界では、一方で専門性が追求される領域の「細分化」が、一方では逆に、異なる領域が連携する「学際化」が進んでいます。大学も、従来の学部・学科の枠組のままでは、時代の要求する研究・教育が万全には行えなくなってきたのです。

  そこで本学は、来年度、26年ぶりの新学部設置をはじめとする大規模な改革の実施を進めています。

■青山学院大学らしさが光る新学部・新学科

  2008年4月設置(予定)学部、一つは「総合文化政策学部」です。

  「文化」と名のつくものすべてを対象に「文化のシンフォニー」とも呼ぶべき新しい研究拠点の創出を目指す本学部。あらゆる現代文化が集結する国際都市・東京の中心に位置するという地の利を活かし、「青山コミュニティ・ラボ」を設置するなど、本学ならではのユニークな展開を考えています。ビジネスや行政の分野においても、文化へのより積極的な取り組みが求められる今、本学部で文化に関する深い知識と理解を身につけた人材の活躍の場は、確実に広がっていくはずです。

  もう一つは、「社会情報学部」です。

  文系・理系の区別はいまや高校教育の段階から「常識」となっていますが、現実の問題も、そして人間の能力も、そう都合よく二分できるわけではありません。社会科学的諸問題に、数理科学・情報科学の手法でアプローチを試みる、文理融合型の本学部の研究・教育が、今後重要性を増していくことは間違いありません。また、実績ある理工学部と同じ相模原キャンパスで、その優れた教育・研究資産と最新鋭の情報インフラや教育施設を活用しながら学べる本学部は、文系・理系いずれにも対応できる柔軟な頭脳を持つ学生が、真の力を発揮する場となることでしょう。

  加えて、経済学部には新たに「現代経済デザイン学科」を開設する予定です。経済学的知見を、ビジネスや行政の分野で有効な分析の道具として活用するだけでなく、街づくり、あるいはNPO活動など、公共性をもった幅広い分野に応用する方法を学ぶ――やはり、現代のニーズに直結する新学科といえます。

  この学部・学科の再編によって、本学の教育は、「青山らしさ」をさらに強めつつ、その幅を大きく広げることになります。

■社会人教育のニーズにも対応

  なお、長い歴史を持つ経済学部第二部、経営学部第二部の募集を2008年度から停止する予定です。一方で、大学院を中心に、社会人の入学枠を拡大します。これにより、一度社会人となってからの「学びなおし」が主流となっている現在の社会人教育のニーズに、よりよく応える環境が整うことになります。

  本学の社会人・職業人教育は青山キャンパスを中心に行われています。他大学のようなサテライトではなく、大学生はもちろん幼稚園児から高校生までが学ぶ青山キャンパスで学べることは、社会人にとっても大きな魅力ではないでしょうか。

  なお現在、本学の既存学部の学生は学部を問わず1・2年次の就学キャンパスは相模原キャンパスですが、施設の整備を経て、将来理工・社会情報の両学部以外は全学年青山キャンパスでの就学となるよう検討しています。その結果、両キャンパスの研究教育機関としての役割分担が、より明確になると考えられます。さらに、将来的には相模原に付属の中学、高校を新設することが検討されています。

  こうした変革が大きな実を結ぶのは、一方で私たちが、133年に及ぶ本学の歴史・伝統をしっかり踏まえているからこそです。本学の今後の展開にご期待ください。

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