| 【取組みの概要】 |
| 大学として取り組む"人材交流による産学連携教育"が、定常的に持続可能なシステムとなるためには、その取組みが学生教育に対して大きな効果を期待できることが必要不可欠と考える。本学部は平成13年の開設以来、地域に望まれる大学であることを目指し、産学連携教育への取組みの準備を進めてきた。その一つとして地域の産業振興に寄与すべく、「プロジェクト科目」を設置し、平成14年度から産学官連携による工学教育改革と地域産業振興への寄与を進める方策を一部実施してきた。さらに技術教育の観点から学生ならびに企業人の相互交流により、自己学習を活性化する授業コンテンツの作成を計画している。学部として完成年度を迎えた本年秋以降より産学連携教育の一層の活性化へ向けて本格的な取組みを開始する計画で、千葉県産業振興課ならびに千葉県印西市との具体的な協議を進めつつある。 |
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| 【教育の社会的効果等】 |
本学部が提唱、実施している「プロジェクト科目」はインハウス型の産学連携教育である。平成14年度より実施したこれまでの実績から、工学系の学生教育に予想以上の効果があると自己評価している。実質的に企業の担当者と協議しながら正解のない問題を解決していく手順を学生自らが経験していくことは、問題解決能力、自主性、創造性の醸成に有効な手段となっている。実社会の問題を解決するためには、単一の科目の知識を利用するだけでは不可能であり、複数の科目を融合し、更には独自のアイディアを適用することが必要となる。これらを通して学生は大学で学習している基礎的な教科を十分に理解し、その上で他の教科との関連も必要となっていくことの重要性に気づき、学部内の全ての教科に対する学習にも興味や必要性を意識するようになる。ともすれば教科毎に単位を取得することだけに集中する科目独立型の学習から、教科の関連を意識しながら学習することによって現実の問題に挑戦する能力を身に付ける意識が高まる。これらの成果を平成17年度中に新たな研究会を発足させ、広く一般に報告する計画であり、他学部、他大学等でこの学際的な取組みが推進されることを期待しているところである。
また、企業からだけではなく、学内から提案されたテーマに対する「プロジェクト科目」等の成果を社会へ公開することも意義のあることと考えている。これらのテーマの中から企業人、あるいは起業家が興味を示すものがあれば、学生と企業担当者との共同開発、技術移転(TLO)活動に繋がる可能性もある。更に高度化することにより、ベンチャー起業へと発展することが期待される。学部内に閉じ込められてしまう教育から脱却することにより視野の広い技術者教育に大きな役割を果たすと考えられる。この取組みに対する概念図を次に示す。 |
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| また、現在開発を計画している自己学習支援システムの目的は、学部内に配置されているすべての専門(技術)系科目のコンテンツに対し、キーワードレベルで相互関連を示すことにより、効率的な自己学習が進められることにある。従って、「プロジェクト科目」に対する取組みも飛躍的に向上すると考えられる。具体的には授業コンテンツをキーワードベースで分割し、キーワードコンテンツピースを作成する。次に、すべてのコンテンツピース間にリンクを張る。つまり、キーワードベースで細分化されたコンテンツがネットワーク上で相互に結合された状態を作る。たとえば、コンテンツピースAを学習している段階でそれが理解しにくい場合や別の要素の理解が必要となる場合は、別の要素が含まれるコンテンツピースBをキーワードベースでアクセスできるようにする。コンテンツピースへのアクセスを携帯端末、パソコン等で可能にすれば、学生を始め、すべての学習者が授業の復習・予習、自己学習のサービスをユビキタスに受けられるというものである。このシステムは学部教育の上では自己学習支援システムとして位置づけられるが、インターネットを介し社会人を始めとする外部学習者に対して広く公開することにより、有効な個人ベースの技術者教育システムとして活用できると認識している。企業内の技術者は大学で行なう教科を十分に学習する時間的余裕はない。必要な項目を出来るかぎり効率良く把握したいと望んでいる。さらに実社会で活躍する技術者の立場からは、それに相応しいコンテンツの要求も生じるであろう。計画中のシステムはそれに対する一つの解決策になると考えている。さらに、このシステムの開発過程において学部内のみでなく広く社会人、他大学の関係者と協議することにより、実用性の高いシステムを構築することが可能となる。たとえば、プロジェクト科目の一つのテーマとしてコンテンツ作成に関する課題を取り上げた場合、その課題に参画する学生が学外の技術者との意見交換をすることにより一層完成度が高く、使い勝手の良いコンテンツピースを作成することが可能となる。
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