少人数教育の利点を生かし、徹底した個別指導を行います。多くの授業では、シラバスで提示した判決を事前に読んでいることを前提にして、教員と学生、学生と学生が一問一答で進めるケースメソッド方式が中心になるでしょう。ですから、自己研鑚が基本になり、授業は猛スピードで進みます。そこで、個々の学生の個人差を勘案しつつ、フォローアップ体制を組み、また個別指導で全員くまなく理解できるような体制をとることにしています。そして、オリジナルの試験や模擬試験等を通して、自らの理解度を客観的に確かめながら進んでいけるようにしたい。

 カリキュラムの大きな特徴として「総合講座」があります。 社会で起こっているさまざまな問題の中からテーマを選び、コーディネーターが学習の全体計画を練り、それに従って関連する法律の各分野の専門家が授業を展開します。それによって、学生は総合的な視点を獲得するとともに各論の法律学の実際の適用の仕方も学ぶことができます。テーマとしては、「企業組織再編と法」「ジェンダーと法」「生殖・遺伝子問題と法」「IT取引と法」などが用意されています。

 カリキュラム全体は、法律基本科目群、実務基礎科目群、基礎法学・隣接科目群、展開・先端科目群、にわかれて構成されております。

 法律基本科目群は、法律未修者へ向けて公法系、民事系、刑事系に分かれ基本六法を中心に法律の基礎知識を教授します。基礎法学・隣接科目群は、基礎法系と国際法・比較法系と学際系とに分れ「法学方法論・法哲学」「国際法」「英米法」「EU法」「アジア法」「国際社会と法」「環境と法」「経済と法」「科学技術と法」「医療と倫理と法」などが用意されています。展開・先端科目群は、企業・ビジネス関連法系、社会・医事関連法系に分けられ、企業再編、バイオテクノロジー、医療過誤などの今日的な課題に取り組み、法曹に高い付加価値を付与することをめざしています。企業・ビジネス関連法系では「知的財産法」「経済法」「税法」「国際取引法」「国際経済法」「消費者法」「国際私法」国際民事訴訟法」を、社会・医事関連法系のものとしては「社会保障法」「医事法」「医療過誤法」「労働法」「国際人権法」が提供されています。
実務家教員には、現役弁護士・裁判官・検事・行政出身者など経験豊かな人材を配置しました。また、弁護士会・法律事務所の協力を得ながら、さらなる実践教育を考えています。東京弁護士会が作る弁護士事務所に学生を派遣してリーガルクリニックを行う予定です。

 自習室には学生数に見合う数のデスクを用意し、国内・外の法令、判例また論文の情報検索が自在にできるIT機能を整えており、学習に適した環境のもとで予習や復習に専念できます。また、授業風景をビデオに録画してネットで流す「e-learning システム」を採用する予定です。このシステムは学生の復習に役立つほか、教員が授業を振り返るうえでも大いに参考になります。

 既修者(2年制)コース希望者には現行の司法試験の単答式に合格できる程度の実力を備えた人事の応募を期待しております。法学未修者(3年制)コース希望者は法学部出身者のほかに経済学、理工学、医学などの知識を修得した人、また、社会でさまざまな体験をした多様な人材を積極的に受け入れ、深い専門知識を持つ法曹に育てていく方針です。

 社会人に対しては、仕事との両立も可能とするため、土曜日のフル開講を考えています。社会人の人は自分の状況に合わせて卒業までの履修計画を作り、卒業要件96単位を例えば5年で修了することが可能なシステムです。

 東海大学はこれまで特許などの知的財産を積極的に社会に公開するなど、産業の活性化を促す産学連携を進めてきました。産学連携にあたっては、新しい技術の特許申請のあり方、申請の方法など独自の研究を続けてきており、これまで築きあげてきた成果の数々は大学にとっては大きな財産になっています。法科大学院では、知的財産権の実務専門家を専任スタッフに招いてこの分野における法曹教育に力を入れます。

 新しい法曹教育によって、法律家が増え、法律の機能も多様な展開を見せることになるでしょう。新しい社会を作るという理念、理想を持って法律を学んでほしいと思います。また、ある特定の専門分野で深い知識をもち、その上に法律を武器に社会の問題を解決できるような人材を育てていきたいと思います。
/宇都木伸・法学部教授(談)
 
1学年50人。法律基本科目に実力があれば2年に編入。
 
専任教員の人数は15人。教員全体の半数以上に経験豊かな実務家を起用。
 
代々木キャンパスに開設。裁判実習を行う模擬法廷、自習室などを完備。
 
昼間のみの開講。土曜日の授業も行う方針。徹底した個別指導を重視。
 
年間授業料については現在検討中。
 
特待生への授業料免除などを検討中。社会人への履修年限延長にも配慮。



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