屈折矯正手術、もしくはLASIK(レーシック)というのは近視や乱視などの治療法で、眼鏡・コンタクトに次ぐ第3の選択肢として、現在注目を浴びている眼科医療です。
屈折異常
遠くの物の映像が、網膜よりも手前にピントを結んでしまう状態を近視といいます。近視の方は近くの物ははっきり見えますが、遠くの物はぼんやりとしか見ることができません。
遠視は、近視とは逆に網膜に達するまでにピントを結べない状態をいいます。近視の方に対して、遠視の方は近くも遠くにもピントが合っていないことになります。
角膜がゆがんでいると、光が強く曲がる部分と弱く曲がる部分が生じ、映像のピントが合う位置が場所によって異なりその結果、網膜にはぼやけた像やだぶった映像が映し出されます。この状態を乱視といい、近視・遠視・乱視をまとめて屈折異常と呼びます。
屈折矯正手術
眼鏡やコンタクトレンズなどの装具を用いず、手術で屈折異常の治療を行うことを屈折矯正手術といいます。現在最もポピュラーな方法はLASIKを中心としたレーザー手術です。
エキシマレーザー
レーザー屈折矯正手術にはエキシマレーザーという紫外線レーザーを用います。レーザーは、以前行なわれていたメスで角膜を切開する方法と比較すると、格段に安全で精度も向上しました。昨年10月、国産メーカーのLASIKに使用される機器が国の薬事・食品衛生審議会の部会で承認され、正式に本術式が国に認められました。
LASIK(Laser in-situ Keratomileusis)
現在一般的に行われている屈折矯正手術です。マイクロケラトームとよばれる精密な装置で角膜のフラップ(ふた)を作ります。フラップを裏返したあとで露出した角膜をエキシマレーザーで正確に削り、再びフラップを元の位置に戻して終了です。目薬の麻酔のみで片眼10分ほどで終了し、入院の必要もなく手術終了後に帰宅できます。視力の回復が早く両眼の同時手術も可能です。ほとんどの場合、手術翌日から手術前よりも眼鏡をかけない視力が上がるので、術後早期からの社会復帰ができ、多くの方は眼鏡やコンタクトレンズなしで生活できるようになります。
ただし、残念ながら特殊な眼の病気や、重度の全身の病気、妊娠・授乳中の方、特殊なライセンスが関与する場合等は受けられないことがあります。
本手術は安全な術式ですが、手術である以上は合併症が発生する可能性があります。しかし、そのほとんどは早期に適切な治療を行うことにより、症状を抑えることが可能です。従って、手術を行った後も責任を持って術後診察を行っている医療施設を選択すべきです。
日本眼科学会からエキシマレーザー屈折矯正手術のガイドラインが出されていて、ここに手術の適応や禁忌などが詳しく定められています。一般の方でもインターネットで読むことが可能ですので(http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/laser.jsp)手術をお受けになる際には一読され、不明点については主治医に確認されることをお勧めします。
柴 琢也 (しば たくや)
東京慈恵会医科大学眼科学教室 講師
日本眼内レンズ屈折手術学会 理事
医学博士
1994年 東京慈恵会医科大学卒業。
国立東京第二病院(現独立行政法人国立病院機構東京医療センター)を経て
1996年 東京慈恵会医科大学眼科学教室。
2002~2003年、フランス国立眼科病院Quinze-Vingtsに留学。
現在、東京慈恵会医科大学附属病院 眼科屈折矯正外来担当、
日本眼内レンズ屈折手術学会理事・編集委員。










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