歯科医療に革命的変化
歯科医療にマイクロスコープが導入され、診断と治療領域に革命的変化が訪れています。歯科医療は術者とアシスタントしか見ることができない、いわゆる密室の医療と非難されがちでしたが、小型カメラを使用してチェアーサイドモニターに映し出すことによりリアルタイムで歯科医療の進行や治療内容が説明可能になりました。歯科医療は、もはや密室の医療ではなく、映画館や劇場のように公開された医療に変化しつつあります。
疾病層の治療から健康層の予防・審美治療へ
マイクロスコープは、あらゆる歯科医療に応用されています。う蝕治療、健康歯肉を維持するための歯面クリーニング(歯石除去と歯面研磨)や歯面の審美的積層充填(ダイレクトボンディング)、マイクロレベルの精密切削と人工歯冠物適合への応用は、審美的に優れるだけでなく歯周炎の発症を未然に防ぐ効果があります。歯科医療は疾病層の治療から健康層に対する審美(美容的因子)追及のニーズに確実に応えられるように変化しつつあります。
一方、マイクロスコープは高額歯科医療機器であることや、積極的に活用すればするほど診療時間が延長されるため、保険診療で行う限り診療報酬は減少傾向にあります。しかしながら、詳細な情報提供を望む患者層に対応するために大学病院や保険外診療を主に行う開業医を中心に国内のマイクロスコープ人口が確実に増加しつつあり、2007年に歯科用マイクロスコープ販売台数は1,200台に達しました。すなわち、全歯科医師の1%はマイクロスコープによる歯科医療を行っていることになります。マイクロスコープは、次世代の歯科医療に欠かせない医療機器になることを確信しています。正確で確実な診断と治療を目指し、歯科医師は国民からの高い信頼とニーズに応えられるように研鑽を重ねています。
石井 信之 (いしい のぶゆき)
神奈川歯科大学口腔治療学講座歯内療法学分野主任教授、
日本顕微鏡歯科学会理事、日本歯科保存学会理事、日本歯内療法学会理事、
PIOエンドセンター代表、DUBOIS歯学研究所所長









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