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特集記事: 2008年1月22日 [ 週刊朝日 2008年2月1日号 掲載 ]

辛い症状を予防・改善する 花粉症の予防と最新治療
 
【監修】 医学ジャーナリスト 牧野 賢治
 
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日帰りも可能なレーザー治療

くしゃみ、鼻水、鼻づまりや倦怠(けんたい)感など、辛(つら)い症状を発症する花粉症。スギやヒノキなどの花粉が原因で起こり、生活環境の欧米化や花粉発生量の増加、環境汚染などを背景に、いまや国民の5人に1人がかかっているといわれる現代病だ。

従来、花粉症の治療は、内服薬や点鼻薬といった薬物療法を中心として行われてきたが、眠気やだるさといった副作用を伴うことや、規則的に使用することが難しいことなどがあり、花粉症に悩む人にとって必ずしも満足度の高い治療法とはいえない。そうしたなかで、CO2レーザーなどの医療用レーザーにより、花粉症の辛いアレルギー症状を緩和させるレーザー治療が花粉症に苦しむ人にとって大きな朗報となっている。

鼻の奥には下鼻甲介という大きく突出した粘膜があり、ここに花粉などが付着することでアレルギー反応が引き起こされて炎症が生じる。レーザーによる花粉症治療は、この炎症が起こる下鼻甲介の粘膜を、あらかじめレーザー光線で軽く焼くことで粘膜の性質を変性させ、アレルギー反応が起きるのを抑える予防的な治療だ。従来の外科的手術などに比べ、出血も少なく、簡単な表面麻酔で治療が可能となっており、またアレルギー鼻炎治療として健康保険も適応されるので注目を集めている。しかし、治療効果には個人差があって、焼かれた粘膜が半年~2年程度で、再生すると効果は徐々に薄れる。また治療後、効果が現れるまでに時間がかかるので、花粉症シーズンが始まる数カ月前から遅くとも1カ月前までに治療を行う必要があるので注意が必要だ。

期待のアルゴンプラズマ療法

一方で近年大きな期待を集めているのが、アルゴンガスの中に特殊な高周波電流を流すことで生じるプラズマにより、下鼻甲介を焼灼させるアルゴンプラズマ療法だ。レーザーとは異なり、プラズマでは「面」で治療できるため、治療時間を短縮でき、また花粉が飛び始めてからでも治療が可能という利点がある。治療はプラズマを照射する前に、麻酔薬をしみ込ませたガーゼを鼻の中に30~40分間入れておき、その後プラズマを2~3分間照射する。一時的に粘膜の組織は破壊されるが、1~2週間後にはアレルギーに強い粘膜が再生されるという仕組みだ。ただしペースメーカーを装着している人は適応外だ。また、あくまで対症療法であるため、治療を受ける際には専門の医師によく相談することをお勧めする。

これから本格的な花粉症シーズンを迎えるにあたって、快適な生活を維持していくためには、いかに花粉症の発症を予防し、症状を抑え込み、悪化を防ぐかが大変重要となる。レーザー治療、アルゴンプラズマ療法ともに花粉症を根本的に完治させるものではないが、辛い症状を解消する花粉症治療の大きな選択肢の一つとして、ますます今後の期待が高まっている。

【文/小林 恵美】

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