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特集記事: 2008年1月31日 [ 「いい病院2008」 1月31日 掲載 ]

日帰りも可能な「メッシュ法による鼠径ヘルニア治療」ためらわずにまずは受診を  
執行 友成先生写真

【特別寄稿】

医療法人社団涼友会 理事長

執行 友成

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鼠径ヘルニア治療を受ける時の基礎情報

鼠径ヘルニアは頻度の高い良性疾患です。筋肉を引き寄せ、ヘルニア門を閉鎖する従来法と、近年では特殊なメッシュを使用するテンションフリー法が盛んに行われています。全世界で約70%以上のシェアのあるメッシュプラグ法や日本で盛んなクーゲル法などのテンション・フリー法と従来法に分類されます。

最近はメッシュ材料の進歩も早く、繊維重量が軽く体に優しい材料が開発されてきています。鼠径ヘルニアは良性疾患でありながら頻度は少ないが嵌頓を起こし、緊急手術となりえるため全てのケースが手術治療の適応となります。

1887年イタリアの外科医バッシーニが従来法を発表して以来、さまざまな術式が提唱されています。基本的にはヘルニア嚢の処理、ヘルニア門を自身の筋膜あるいは靱帯を縫合することにより閉鎖補強する事が目的です。テンション・フリー法は筋肉を引き寄せないため術後の痛みが少なく、手術も短時間で、日帰り手術が可能です。再発率も約3%以下です。筆者の過去10年間2800例の再発率は0.7%です。 メッシュプラグ法は全てのタイプの鼠径ヘルニアに適応ですが、クーゲル法は同様手術の再発や下腹部手術後は適応が有りませんが素晴らしい方法です。プラグ法唯一の弱点を補うダイレクトクーゲルパッチが開発されています。

鼠径ヘルニアは全てが手術適応です。経験豊富な術者に診察を受け、術式を決定することが重要です。「日帰り手術」を基本的に考え、がん治療と同様に、良性疾患であればこそ、より専門的に取り組んでいる医療機関を選択することが術後の疼痛予防、再発率低下につながります。また日帰り手術では麻酔法が重要なポイントとなるので、必ず受診時に質問することをお勧めします。

「簡単な手術だから…」「手術するか、しないかは患者さん本人が決めること…」などと言われる医師の手術は避けたほうがよいかもしれません。HPや医療雑誌などが多く出されているので、これらを参考にして遠方でも専門治療を行う医療機関受診をお勧めします。

執行 友成(しぎょうともしげ)

医療法人社団涼友会 理事長

昭和56年  3月 東京医科大学 卒業
昭和56年  4月 財団法人 東京警察病院 外科 入局
昭和62年  4月 財団法人 福島県 会田病院 救命救急部 外科医長
昭和63年  4月 財団法人 福島県 会田病院 救命救急部 外科部長
平成  1年  4月 財団法人 東京警察病院 外科 医員
平成 2年  4月 財団法人 東京警察病院 外科 医幹
平成 3年12月 執行クリニック 開院
平成10年  8月 医療法人社団 涼友会 設立
平成10年12月 医療法人社団 涼友会 神楽坂訪問看護ステーション 開設
平成15年 2月 医療法人社団 涼友会 神楽坂D.S.マイクリニック  開設
平成17年 7月 医療法人社団 涼友会 九段下D.S.マイクリニック  開設
平成19年 4月 医療法人社団 涼友会 入院治療センターとして九段下と神楽坂DSマイクリニックを統合

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