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特集記事: 2008年1月31日 [ 「いい病院2008」 1月31日 掲載 ]

傷が小さく体にやさしい 「腹腔鏡下手術 」患者への負担を大幅に軽減し、早期の社会復帰も実現

金平 永二先生写真

【特別寄稿】

四谷メディカルキューブ
きずの小さな手術センター
センター長

金平 永二

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腹腔鏡下手術という言葉はすでに市民権を得て、普及の一途をたどっているかのようにみえる。しかし、実際は胆石症以外の疾患に対する腹腔鏡下手術の普及はきわめて緩慢で、限られた病院または医師により行われているに過ぎない。

腹腔鏡下手術を受ける方々へ

私自身は胆嚢摘出以外にも脾臓摘出、逆流性食道炎手術、胃粘膜下腫瘍手術、胃がん、大腸がんなど幅広い疾患に対して腹腔鏡下手術を行っているが、このような施設はいまだに限定的だ。日本内視鏡外科学会のアンケート調査によれば、たとえば胃がんに対する腹腔鏡下手術を行っていると回答があったのは、対象施設の10%程度に過ぎない。対象施設以外の病院も含めると普及率は5%未満と推定される。

腹腔鏡下手術の適応になるか否かは、微妙な判断が必要で、この基準の説明は複雑である。たとえば私は早期胃がんには積極的に腹腔鏡下手術を行うが、進行胃がんには慎重だ。大腸がんに対しては、進行がんであっても積極的に腹腔鏡下手術を行っている。このような適応基準は施設間で大きな隔たりがある。さらに同じ病院内であってもA医師は腹腔鏡下手術により治療するが、B医師は開腹手術で行うというケースもあり、患者には非常にわかりづらいといえるだろう。

患者は自分の疾患が腹腔鏡下手術の適応になる可能性があるか否かを正確に知ることが重要だ。ウェブや本などにより、ある程度自ら情報を得ることが大切で、そのうえ急を要しない疾患の場合は、躊躇なくセカンドオピニオンを求めるとよいだろう。

経験豊富な医師を選ぶために

次にその疾患に対する腹腔鏡下手術の経験豊富な医師を選ばなければならない。大切なのは施設よりも医師個人で選ぶことである。医師に執刀経験数を尋ねるのは決して不躾ではない。日本内視鏡外科学会では2005年から技術認定制度を導入し、一定の基準を満たした医師に技術認定証を交付することになった。技術認定医は学会ホームページで公表されている。

金平 永二

四谷メディカルキューブ
きずの小さな手術センター
センター長

昭和60年金沢大学医学部卒。ドイツにて研修後平成4年に帰国。金沢大学医学部講師を経て同14年バーチャルラボ・金平内視鏡外科研究所『ELK』を設立。フリーランスの外科医として国内はもとより海外でも数多く依頼手術を執刀。同15年より現職。

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