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特集記事: 2008年7月29日 [ 週刊朝日 2008年8月8日号 掲載 ]

スポーツ整形の実力特集

青木 治人 (あおき はるひと)

【特別寄稿】

日本整形外科スポーツ医学会 理事長
聖マリアンナ医科大学 名誉教授

青木 治人(あおき はるひと)

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スポーツ整形外科とは

スポーツ整形外科は、トップアスリートがスポーツ活動中に起こしたスポーツ外傷やスポーツ障害を治療する分野として発展した。しかし近年、見るスポーツから、するスポーツへと環境が変化し、一般の人も外傷や障害を起こすことが多くなった。従って現在では、トップアスリートから一般の人まで幅広い層を対象に治療を行っている。また、外傷や障害などの予防、特に発育期の子どもに対するものも重要な課題となっている。

スポーツ外傷とは一回の強い外力で生じるもので、激しい接触や転倒、自分の筋肉の力などによる骨折、脱臼、捻挫、肉離れなどがあり、内容や頻度は種目、世代、性により異なる。骨折や脱臼はコンタクトスポーツに多く、発育期から比較的若い世代の選手によく見られる。骨折は下肢や上肢、脱臼は肩や肘に多い。

これに対し、スポーツ障害は一回の外力ではなく、同じ動作を繰り返し行うことで、一つの部位を使い過ぎた結果生じるものである。代表的なものとして、ボールの投げすぎによって起きる野球肘、野球肩、ランナーやジャンプ選手に多い疲労骨折などが挙げられる。

重症度の高い前十字靭帯断裂

重症度の高いスポーツ外傷は、膝関節にある前十字靭帯の断裂である。接触プレーとは関係なく受傷することが多く、膝を中心とした下肢全体の形、配列や着地時の膝の向き、関節の硬さなどにより発生率が異なる。従って、大腿と下腿の骨の並び具合を確認し、さらに着地時に膝の向きが正しくなるようトレーニングすることが予防に重要である。

前十字靭帯断裂には原則的に手術療法が選択される。術式は近年様々な方面から研究・改良され、競技復帰率は種目にもよるが80~90%と高くなった。ただ、あまり早期に復帰させると再断裂(4~10%)もあり得るので注意が必要である。

適切なリハビリで機能の回復を

手術療法において、手技の巧拙は重要な要因だが、同時に術後のリハビリテーションの進め方も成績を左右する。従来日本では、リハビリへの関心が低く、取り組みがやや遅れていた。 しかし近年、その重要性が認識され、トレーナーを交え、回復時期に合わせた適切なリハビリがきめ細かく指導されるようになっている。

※整形外科やスポーツ医学、スポーツ整形外科医に関する質問:日本整形外科スポーツ医学会(http://www.jossm.gr.jp/)、日本整形外科学会認定スポーツ医(http://www.joa.or.jp/

青木 治人(あおき はるひと)

日本整形外科スポーツ医学会 理事長
聖マリアンナ医科大学 名誉教授

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