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特集記事: 2008年10月25日 [ 『新名医の最新治療2009』 2008年10月25日 掲載 ]

名医の最新歯科治療
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矯正治療 広がる選択肢

歯並びが乱れていると、見た目が悪いだけでなく、十分な歯磨きが難しいことから、虫歯や歯周病を発症する可能性も高まる。さらに、かみ合わせにも悪影響を及ぼすため、歯全体に均等に力をかけることができず、一部の歯に過度の負担をかけて消耗を招く。頭痛や肩こりなど全身にも悪影響が生じるため、適切なかみ合わせを整えることが大切になる。

矯正治療は、上下のあごの位置と働きを考えながら、歯並びやかみ合わせを理想的な状態に導いていく。一般的に行われる治療では、歯の1本1本に小さな金具を取り付け、そこに通した形状記憶合金のワイヤーの力で歯を少しずつ動かしていく。

通常の矯正装置は歯の表側にあり、治療中であることが他人からわかってしまうが、最近では、矯正装置を見えないような形で装着する治療法も見られるようになった。

そのうちのひとつが歯の裏側に金具やワイヤーを取り付けて、外側からは矯正装置が見えないようにする裏側矯正(舌側矯正)。歯の表側に比べて表面を覆うエナメル質が厚い裏側に装着することで、比較的虫歯になりにくいという特徴も併せ持つ。

他に、ワイヤーを使わないワイヤーレス矯正(マウスピース矯正)といわれるものもある。マウスピースの形をした透明なプラスチック製の装置を歯列に被せることで矯正治療を行うため、治療中であることが他人からはわかりにくくなる。取り外して食事や歯磨きを行えるので、口内を清潔に保つこともできる。

一般的な治療法と異なる原理を持つのが、入れ歯に似た装置を使う床矯正治療だ。これは、広さをネジで調整できる装置を口内に装着し、歯を動かすと同時にあごを正しい位置に変化させることで歯並びを矯正する。通常の治療と異なり、歯を抜かずに行えるなどの利点を持つ。

矯正治療は、それぞれの治療法にメリットとデメリット、適応症例の違いがあるほか、費用も治療次第で多岐に分かれる。歯並びやかみ合わせが気になった際には、矯正を専門に行う歯科医を受診すれば、治療について相談でき、疑問点などに対しても適確に答えてもらえるだろう。

ワイヤーを表面につける通常の矯正治療

審美治療により美しい歯を手にする

歯の見た目に関して、歯並びの良さだけではなく、色の白さや形を気にする人も多い。そうした要望に応じて、歯の健康だけでなく外見の美しさも整えるのが審美治療だ。

歯は、加齢による黄ばみ、コーヒーやたばこなどの嗜好品、食べものに含まれる着色物質によって変色が進む。コーヒーやたばこなどの着色物質による変色だけなら、PMTCを行うことによりある程度までは改善することが可能だ。しかし、着色物質がエナメル質の奥深くにまで沈着している場合や、加齢によって黄ばみが生じている場合などはPMTCでは改善できず、ホワイトニングと呼ばれる治療が必要になる。

ホワイトニングは歯科医院で医師によって行われるオフィスホワイトニングと、自宅で患者自身が行うホームホワイトニングに分けられる。ホームホワイトニングは薬剤のみを用いた治療で、専用のマウスピースを作り、その中に薬剤を入れて毎日一定の時間装着する。効果が現れるまでに日数がかかるが、元の色に戻りにくいという利点がある。一方、オフィスホワイトニングは薬剤だけでなく、プラズマライトなどの特殊な光も併せて使用する。薬剤を塗った上で、光を当てて歯の色素を分解することにより、短期間で歯を白くすることが可能になるが、ホームホワイトニングに比べて元の色に戻りやすい。また、両方の治療を併用するコンビネーションホワイトニングで、より効果を高めることもできる。

他に歯の外見を整える手段として、セラミックを歯に貼り付けたり、被せたりする治療がある。セラミックは見た目が美しく、ほとんど磨耗しない素材で、人体への親和性が高いために歯ぐきを痛める心配が少ない。

その代表的な治療に、歯の表面を0.5mm程度削って、そこに薄いつけ歯を貼り付けるラミネートベニアがある。神経のない歯など、白くするのがホワイトニングでは難しい歯を白くできるほか、歯並びのわずかなずれも補正できる。大きく変形した歯などは、表面全体を削ってクラウン(冠、被せもの)を被せるセラミッククラウンで修復できる。その一種のオールセラミッククラウンは、土台や裏側に金属を一切使わないため、非常に透明感があり、天然の歯とほとんど見分けがつかない。

ラミネートベニアとオールセラミッククラウン

歯の正常な発育を手助けする小児歯科

生後6カ月くらいから生え始める乳歯は、いずれ永久歯へと生え変わっていくため、虫歯ができても、治療されずに放置されてしまうことがある。しかし、乳歯は永久歯が正しい位置に生えるように導く役割も持つため、正常なかみ合わせや歯並びを将来獲得するためには大切なものだ。さらには、乳歯に生じた虫歯からその下にある永久歯に虫歯菌が伝染し、正しい発育を阻害する可能性も出てくる。こうしたことを考えれば、乳歯の時から子どもの歯の健康を気遣うのが望ましい。

子どもの患者を専門に、もしくは中心に診療する小児歯科では、子どもの心身の発達に合わせて口腔内の健康を管理し、正常な歯とあごの発達を促していく。口腔内の健康管理のためには、通常の虫歯治療だけではなく、虫歯の予防処置も重要だ。乳歯や生えたばかりの永久歯は、表面のエナメル質が不完全な状態のため虫歯になりやすい。特に、奥歯の永久歯(六歳臼歯)はかみ合う面の溝が深く、複雑な形をしていることから歯が磨きにくく、汚れが溜まりやすいため、注意を要する。

そのため、小児歯科では奥歯の溝を薄いプラスチックでふさいで虫歯になるのを防ぐシーラントや、歯質を強化するフッ素の定期的な塗布といった治療を行っている。また、乳歯の歯並びが永久歯の歯並びに影響を与えることや、かみ合わせが全身の健康と関係することから、乳歯の段階から矯正治療を行っている歯科医院もある。早期から矯正治療を行うことで、幼児の頃から正しいかみ合わせで食事ができ、全身の健康によい影響を及ぼしたり、全体の治療期間を短くしたりできる。

乳歯の時期から永久歯が生えたばかりの時期において口腔内の健康を保つことが、将来的に虫歯に強い歯を持つことにつながる。子供の口腔内の状況に常に注意を払い、気になる点が見られたら、積極的に小児歯科を受診したい。

シーラント

治療の苦痛を取り除く歯科麻酔

インプラント治療をはじめ、現在では手術を要する歯科治療が数多く行われている。治療中の麻酔は局所麻酔が中心だが、長時間にわたるような手術では全身麻酔が用いられる。

局所麻酔では、あごの骨の広い範囲を手術中、確実に無痛の状態に保ち続ける特別な配慮が必要になり、全身麻酔では血液の循環や呼吸などの全身状態をモニターし続けなければならない。こうした麻酔を行うための専門的な技術と知識を持っているのが歯科麻酔専門医だ。

外科治療だけでなく、治療への恐怖心や緊張感を和らげるために麻酔を用いる場合もある。全身疾患を持つ患者などは、治療への緊張感で血圧が上昇した結果、動悸を訴えるなどの問題を誘発する可能性もある。歯科麻酔専門医は身体の状態を確認しながら麻酔を行うことで、全身疾患を持つ患者に対しても安全に治療を行えるようにする。その際、笑気ガスの吸入や精神安定剤の静脈注射によって浅い睡眠状態にする精神鎮静法という麻酔法を用いることもある。

また、治療中の麻酔に携わる他にも、顔に痛みが生じる三叉神経痛や、まぶたや唇などが動かなくなる顔面神経麻痺といった、神経に関連した顔や口のさまざまな疾患に対しても、歯科麻酔専門医は歯科麻酔の知識と技術を用いて治療を行っている。

口腔内の健康を保つため積極的な受診を

現在、歯科治療はさまざまな面で大きな進歩が見られている。その恩恵を最大限に受けるためにも、それぞれの治療を専門に行う歯科医院を受診するのが望ましい。口腔内の健康を保つことは、咀嚼機能以外にも、見た目の良さや全身の健康など多くの利点をもたらす。自分に合った歯科医をかかりつけ医として持つことで、そうした利点を享受できるだろう。

【文/鈴木 健太】

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