痔の種類と状態
痔は、大きく分けると痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろう(あな痔)の3種類がある。痔核は、肛門周囲の粘膜に集まっている血管がうっ血し、肛門内で、いぼ状に盛り上がった状態をいう。場所によって外痔核(肛門周囲)、内痔核(直腸内)に大別される。裂肛は、硬い便の通過が原因で肛門に亀裂が入った状態。また痔ろうは、直腸と肛門を分ける歯状線周囲の、肛門腺窩(こうもんせんか)という小さなくぼみに便がたまり、炎症や化膿が発生した状態である。
症状に合わせた治療と低侵襲治療への流れ
痔核が常に肛門の外に脱出している脱肛の場合、放置しておくと手術が必要となる。また裂肛では、慢性化して潰瘍を形成すると、手術を要する場合もあり、痔ろうも、基本的には手術で対応する。こうした複数ある手術の中でも、特に内痔核に対して行われるPPH法は、痛みを感じる神経を傷つけずに、特殊な専用の機械で切除・縫合を行うため、より低侵襲の治療といえるだろう。また、短時間の手術で術後の痛みも非常に少ないため、早期の社会復帰が可能である。さらに、手術することなく、注射で痔を治す内痔核硬化療法(ALTA注)も、患者の体への負担が少ない低侵襲な治療法として注目されている。
このように、それぞれの症状に応じて治療法の選択肢は、近年広がりつつある。肛門周辺に異常を感じたら放置せずに専門医の診断・治療を受けることをお勧めする。
【文/相原 美和】






全国病院・医院選び RSS