「患者にやさしい医療」の実践を目指す行岡病院では、”患者の権利”を徹底して尊重する。整形外科や眼科、外科、脳神経外科などの手術件数は2000を超え、今年3月には新しい手術棟が完成する。手術はもちろん、患者の生活スタイルやストレス、年齢なども考慮して、総合的に診ることを心がけている。
大阪で開院して75年 手術件数は2031件
行岡病院は1934年に開院し、今年で75年を迎える。開院当時は骨折や脱臼、捻挫などの治療を行い、それを受け継ぎながら整形外科中心の病院として地域密着の医療を実践してきた。2008年1~12月の手術件数は2031件。内訳は整形外科が1038件と全体の半分以上を占め、眼科、外科、脳神経外科がこれに続く。
人工関節や関節リウマチ 手の外科、スポーツ整形
整形外科は、骨折の手術や人工関節置換術、関節リウマチに対する関節形成術・滑膜(かつまく)切除術、「手の外科」として手や肘(ひじ)の疾患や外傷の手術などを行う。スポーツ整形も含まれており、スポーツ障害や外傷を対象とした関節鏡手術や関節形成術、半月板手術、膝靭帯(じんたい)再建術なども手がける。
「人工関節置換術では、手の指から肘、肩、股関節、膝関節など、ほぼどの関節でも手術できます。最近は、人工関節手術の皮膚切開(皮切)が小さくなり、患者さんにとってより低侵襲になっています」と行岡正雄院長は話す。
行岡院長自身、リウマチ性疾患を延べ600~700人診ている。そのうち、関節リウマチが3分の2で、3分の1を繊維筋痛症の患者が占める。繊維筋痛症は、体の広範囲に強い痛みを起こし、検査をしてもほとんど異常がないといわれる原因不明の病気だ。
生活スタイルやストレスなども考慮
行岡病院は日本医療機能評価Ver5.0の認可病院である。今年3月には5階建ての手術棟が病院に隣接して完成する。患者にとってはよりよい環境下で手術を受けられるようになる。
「手術は100点満点を目指して行うのは当たり前ですが、病気は悪いところを取りさえすればいいというのではなく、体と精神の両面でフォローしながら統合的に診ていく必要があると思います。患者さんによって、生活スタイルやストレスの受け取り方も違うし、年齢や遺伝的要素も考慮しなければいけませんから」と行岡院長。たとえば、人工関節置換術では、手術はもちろん、術前の評価が非常に大事だと指摘する。
「関節リウマチは慢性の病気ですので、手術は一刻を争うものではなく、薬物療法やリハビリテーションをやって、それでもダメなら手術というように、患者さんはゆっくり決めたらいいと思います。当院には体のどの部分をもフォローできる、それぞれの専門家がいますから」と行岡院長はいう。
【取材/秋山 晴康】
行岡 正雄(ゆきおか まさお)
医療法人行岡医学研究会
行岡病院 理事長・院長
1974年、日本医科大学卒業。
大阪大学医学部整形外科へ入局。
79年に行岡病院へ。
82年から理事長








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