|
ここから本文エリア
第7回地震に強い家とは?前回は、一戸建ての躯体構造の種類について、そのメリット・デメリットを考えてみました。今回は、「地震」というキーワードに注目して、地震に強い一戸建てとは?ということについて考えていきたいと思います。 地盤まず、「地震」というキーワードで一戸建てを考えるにおいて、重要なポイントがあります。それは地盤について。購入を検討する一戸建てが建っているその土地は、もともとどのような状態の土地だったのかを確認しておきましょう。 一般的には、台地や丘陵地などが地盤がしっかりしているといわれますが、水田や沼地であった場所では、地盤が軟弱である可能性が高く、十分な地盤改良がなされていない場合は、地震が起きる以前に、地盤沈下により建物が傾いたり、沈んだり…というトラブルが生じてしまう場合があります。 また、擁壁を組んで造成されている場合も考えられます。その場合には、水はけも含めた造成状況の安全性についても留意しておく必要があります。 とはいえ、検討している一戸建てが、大規模開発の物件であったり、住宅金融支援機構の住宅ローンが利用できる物件であったり、する場合には、法的な基準をクリアしていると考えて、間違いは少ないでしょう。ただし、購入を検討する物件が、例えば2棟、3棟と少数である現場、いわゆるミニ開発物件や、中古一戸建ての場合は、注意しておく必要が高いといえます。 まずは、一戸建ての販売業者さんに、以前はどのような場所だったのかをたずねてみて、地盤調査の資料を見せてもらったり、仮に地盤が軟弱である場合にはどのような地盤改良がなされているかを説明してもらったり、するとよいでしょう。 地盤についての詳しい資料等については、販売業者さんに説明してもらうのがベストなのですが、自分自身でも調べてみたいという方は、その一戸建ての所在する近隣の図書館で、古い地図を確認してみるという方法もあります。できる限り古い時代から順々に、その土地がどのように利用をされていたかを確認し、疑問が生じた場合は販売業者さんにご質問されるとよいでしょう。 地盤の安全性について、保証会社による「地盤保証制度」を利用している会社もあります。保証の有無についても確認しておくと、よりよいといえます。 基礎地盤をしっかりチェックした上で、次に確認をしておきたいポイントは基礎。軟弱な地盤の場合は、杭(くい)を打つことも考えられます。杭が打たれている場合には、支持地盤まで杭が届いているか、写真等ではなく調査資料に基づいて説明を受け、確認をするようにしておきたいものです。 また、一般的には地盤がしっかりしている土地で、木造住宅を建てる場合には、布基礎を採用されることが多いでしょう。布基礎とは、何本もある柱の下を連続した基礎梁(逆T型の形状をした鉄筋コンクリート造の基礎)でつなぐ連続した基礎のことで、線で建物を支える基礎といえます。従来の布基礎においては、基礎の床下が土のままとなっていましたが、現在は防湿コンクリートで土を覆っていることが多くなっています。 地盤の強度によっては、ベタ基礎が採用されることも多くなってきました。ベタ基礎とは、鉄筋を配筋し、そこにコンクリートを流し込む基礎のことで、面で建物を支える基礎といえます。 基本的に地盤がしっかりしている土地では、布基礎かベタ基礎が採用されることが一般的ではありますが、住宅メーカーごとに独自の基礎を採用している場合もありますし、地盤の強さによって、どの基礎が妥当であるかは異なってきますので、基礎工事の方法は何か?ということに加えて、基礎方法の採用根拠などを、確認されるとよいでしょう。 細かな部分もチェックを!基本的には、地盤調査に基づく基礎工事がしっかりとなされていれば、前回みた建物の構造のどの構造で建てられている一戸建ても、当然、建物強度についても法的なチェックがなされているのが普通なので、あまり過敏になる必要はありません。 ただ、細かな部分においてもしっかりと施工がされている一戸建ての方が、より丈夫であり、より長く安心して住むことができます。最後に細かなチェックポイントについてもお話をしておこうと思います。 ・柱と梁(はり)の接合部分 ・床下や屋根裏のチェックも忘れずに! 物件見学においては、ついつい建物そのものに注目してしまいがちになる方が多いのですが、その建物を支える地盤や基礎についても、しっかり確認しておきましょう。 いとう みき1977年生まれ。鳥取県米子市出身。 外資系生命保険会社を経て、マンションディベロッパー、不動産仲介業の営業を経験。 現在は株式会社優益FPオフィスにて、定期刊行誌などへの執筆業務のほか、 セミナー講師、個人向けFP相談を務めるなど多方面で活躍中! |